第8話

競技決めと委員会と...
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2018/10/20 14:05


裕乃 「じゃあ、今から体育祭でやる競技決めやりまーす」


「「「いえーーーい!」」」


あなた 「えっと...男子は、《借り人競争》《二百メートル走》で...女子は、《障害物競争》《二人三脚》がありまーす。」


裕乃 「一人一個参加するんで、選んでくださーい。」





この高校では、《男子と女子で参加する競技が違うやつ》《クラス全員参加するやつ》《選んでやるやつ》の一人三つは参加する。

そして、応援合戦もいれたりすると...だいぶ多くの種目に参加することになる。









裕乃 「これで決まりねー」


「「「はーい」」」





十分くらいで全員が決まった。

私が参加する競技は、《障害物競争》と《ダンス》と《クラスリレー》と《応援合戦》。

柚香も私と同じ種目。

...裕乃は、《借り人競争》と《集団演技》と《騎馬戦》と《応援合戦》らしい...。

いや、別にどうでもいいけどね!?





裕乃 「あなた?」


あなた 「え、なに?」


裕乃 「放課後、集まりあるって。」


あなた 「あー、うん!わかったー」





放課後も少しだけかもしれないけど、裕乃と一緒にいられる...。
って、なに考えてんだ私...。





幸太 「一ノ瀬?」


あなた 「な、なにっ?」


幸太 「そんなボーッとして、どうした?」


あなた 「あ...いや!なーんもないよ?」


幸太 「そう?なんか、お前って目離せないよな」


あなた 「なんで!?」


幸太 「慌ただしいし?なんか、面白いし。」


あなた 「...完全にからかいじゃん」


幸太 「あと、可愛いし」


あなた 「ぇ...え?」





なんだ急に!!!?





幸太 「あははっ、顔まっかw」


あなた 「ま、またからかったの!?もー、焦るわー!!やめてよ!」


幸太 「ごめんな?w...まあ、嘘じゃないけど。」


あなた 「は、はあ!?」





佐倉ってこんな奴だった!?
...不覚にもドキッとしてしまった...。

みんなも、急に「可愛い」とか言われたら照れるよね!?
...なんかおかしいよぉ!!!!





裕乃 「あなた。」


あなた 「ぁ、はい?」


裕乃 「...なんでもない。」


あなた 「?...うん...」





...なんか、裕乃不機嫌?
私、なんかしちゃった?...また喧嘩して、今度こそ仲直り出来ないのは嫌なんだけどなぁ。














幸太 「じゃあな、一ノ瀬。委員会頑張れ」


あなた 「うん!まかせて?」


幸太 「顔w」


あなた 「笑わないで?wじゃーね!また明日ー」


幸太 「ほーい。」





あっという間に放課後。
裕乃を独り占めできる?時間。





あなた 「裕乃!行こ?」


裕乃 「...おう。」





なんか、また怒ってる。
さっきまで、クラスの人達と笑顔で話してたのに...。

やっぱり、私の事が嫌いなのかな...
ううん。決めつけるのやめよ!...聞くしかないでしょ!!





あなた 「ひ、裕乃...」


裕乃 「なに?」


あなた 「やっぱ、私といるのやだ?」


裕乃 「は?なんで?」


あなた 「だって、今日...私といる時だけ怒ってるんだもん。私、なんかした?」


裕乃 「...はあ。」





あ...やっぱり、私なんかしたのか...





裕乃 「ごめん。」


あなた 「ぅえ...?」


裕乃 「......た」


あなた 「ん?ごめん、なんて言った...?」





裕乃の顔を見ると、なぜか顔を赤く染めている裕乃。





裕乃 「佐倉に嫉妬したんだよ...」


あなた 「な、なんで!?」





佐倉に...?嫉妬...?
え、え、なんで??意味わかんないよ..。





裕乃 「あなたは、俺だけが特別なんじゃないの?」


あなた 「...なんでそんな事聞くの..」


裕乃 「前そう言ったのに、席替えして佐倉とすっごい話してるし?俺といる時より笑顔多い気がするから。だから、佐倉に嫉妬してた。」





...か、可愛い...!!
裕乃が私よりも下にいる!





あなた 「そ、そんなことないよ!確かに佐倉は、去年からクラス一緒だから話しかけやすいし、話しやすいけど...!裕乃と話してるときは、なんかドキドキしてね?裕乃の表情一つで私の心も揺れるの!だから...佐倉と裕乃は違うの!...分かった?」





めっちゃ話した私。
うん、これは嘘じゃない。

裕乃と話してるときは、ドキドキしたりキュンキュンしたりが多くて...緊張したりしちゃうんだよ。
...好きだから。

佐倉は、友達。それ以上にはいかないと思う。





あなた 「あの、裕乃さん..?なんか言ってくださ...!!?」





突然腕をひかれて、裕乃の胸に飛びこんでしまった。
そのままぎゅーっと固定されてしまいました...

..はい、とても心臓が高なっております。死にそう...じゃなくて!!!





あなた 「きゅ、急になにすんの!!?」


裕乃 「いや、今のはほんとに俺のせいじゃない。」


あなた 「じゃあ誰のせいよ?!」


裕乃 「...俺の本能のせい。」


あなた 「ば、馬鹿じゃないの!!離してよ!遅れちゃうよ?!」


裕乃 「あとで一緒に怒られよーぜ」


あなた 「...わかっ、た...」


裕乃 「いいのかよw」


あなた 「裕乃と一緒なら...いーよ」


裕乃 「はぁ...お前、マジで反則だからな?」





さっきよりも強くぎゅーっとされる。
恥ずかしいのに..あたたかくて、優しい香りで。

あー...好き。大好き。

裕乃のこの手を、離したくない。





あなた 「...裕乃。」


裕乃 「ん?」


あなた 「ファンの子達も大切にしてあげないと許さないからね。」


裕乃 「あなたは優しいよな」


あなた 「それは、ありえないかな。」





私、上から目線かもしれないけれど...。
幸せをおすそ分けしたいんだ、裕乃は私の恋人じゃないから。

...いつか、隣が私って言えるようになりたいな。









そのあと、ギリギリ間に合った。
...間に合ったけど、私の顔は真っ赤。

先生に風邪かと心配されたときは焦ったわ!
隣で裕乃は笑ってるし...





頑張ろ、色々と。

体育祭が成功するように。
裕乃の隣が似合う人になれるように。
もっと裕乃のことを知ることができるように。

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