なんかすごい偶然…
小森隼。
もっと探せば、
もっと共通点が見つかる気がする。
例えば、
その幼馴染のことが、
そう、好きとか…
…好き?
この人になら話していい。
そう思った。
俺は話した。
あなたのことが好きで、
でもずっと言えてなくて、
ついにあなたに好きな人ができて、
その人と付き合って、
結局気持ちは伝わらないまま。
この半年ぐらいずっとあなたとは話してなくて、
クラス替えでたまたま一緒になった。
で、好きっていう気持ちが、
よく分からない。
話し終わったら、隼はびっくりしてた。
きっと隼にも、何かあるんだと思う。
いつか、聞けるといいな。
楽しく学校生活が送れれば、
それでいいんだ。
隼は口を手で覆い、
少し間が空いてから、
そう言った。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。