第4話

お泊まり。
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2018/12/01 02:19
「りゅーき!」
キーンコーンカーンコーンと鐘がなり、

授業が終わって実に5秒後。

いつものように悠太が俺を呼ぶ声が聞こえる。

これは決して妄想などではない。現実だ。

悠太は隣のクラスで、

授業が終わると毎回俺にかまいにくる。

俺はなんて幸せ者なんだろう。

そう悠太が来るたび思う。

計算すると、毎日6時間授業なので、

毎日最低6回は幸せを感じている事になる。

俺は次の授業の準備を整え、

そしてニヤけそうな口元も整え、

悠太の元へ向かった。

悠太の前での俺は、結構格好つけてると思う。

だから、悠太に突然抱きつかれたりしたときも、

「なんだよ」みたいな感じで冷たく返してしまう。

本当は理性を保つのに精一杯なのだけれど。

「なぁなぁ龍輝!聞いてる?」

そんな事を考えてたら、悠太が俺の顔の前で

少し拗ねたような表情をして立っていた。

「えっ?あーごめん聞いてなかった。なに?」

おい不意打ちすぎるだろ!!

心のなかでは叫びながらも、

顔には出さず冷静さを保った。

「もー、だからー!次の土日泊まりに行ってもいいかって!」

「あっうん。………………ん?」

「親がどっちも仕事で、月曜日まで帰ってこないんだよ。」

「……………………」

……まじかよ。

悠太が泊まりにきたことはあるがそれは2年前だ。

悠太を好きだと気づいてしまった今、

その時とは訳が違う。

「え、まじで?」

聞き間違いではないかと念のため

もう一回聞き返してみた。

「うん。ダメ?」

……うんって言った……よな…?

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