誰かがドアをノックした。
ミンギュに手を引かれ、
ウォヌの部屋を後にしようと
ドアの前まで行ったとき、
ふたりが少し険悪になってしまい、
私はどうすればいいか立ちすくんでいた。
こんなことになるなら、
初めから家に帰れば良かった…と悔んだ。
ミンギュは不服そうにしながら、
ウォヌの部屋から出て行った。
その日、少しもやもやしたまま
ウォヌの部屋で眠りについた。
次の日の朝まで、
私はぐっすりと眠っていた。
はやく起きて、
彼らにお礼の朝ごはんの支度をするため
スマホのアラームをかけていた。
“ 🔔 “
昨晩、ウォヌは私にベッドを貸してくれ
自分は部屋の床に布団を敷いていた。
そういう気遣いができるタイプだと
思っていなかった私は、
不覚にも無防備な寝顔と
頑固そうな寝癖に微笑んでいた。
朝ごはんの支度をしに、2階へ上がった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!