第33話

episode 32
712
2018/10/31 14:21
〜隆弘side〜


今、あなたは酔っています。


ついさっきまで普通に話していたのに、いつのまにか酔ってました。
西島隆弘
西島隆弘
あなた〜?
あなた
あなた
うん…?なぁに?隆くん…(*´꒳`*)
ほら。こんな調子。
西島隆弘
西島隆弘
(しかも無自覚ってのが罪だよな…)
ほんのり桃色に染まった頰、ぷるんとした唇、とろんとした瞳。


少し胸元まではだけてるし。


俺は必死に理性を抑えるしかない。
あなた
あなた
ねぇ、隆くん?何でぼーっとしてるの…?私、寂しいなぁ…😢
俺の腕に自分の腕を絡めてくるあなた。
西島隆弘
西島隆弘
ちょ、やめろって…
こんなことにいちいち照れてしまう自分が恥ずかしい。
あなた
あなた
…も、もしかして…私のこと…嫌いに、なっちゃった…?
俺は、あなたの大きな瞳にたまる涙を拭う。
西島隆弘
西島隆弘
んなわけないじゃんか…
西島隆弘
西島隆弘
…好き過ぎて、困るくらい…好きだっての…
ボソボソと口にした俺の気持ちは、酔っているあなたには聞こえてなくて。


でも、今日はそれでいいやって思う。
西島隆弘
西島隆弘
(…これから毎日伝えるから)
真司郎もあなたのことが好きだけど、俺の方がずっと好きな自信はあるし…何倍もあなたを愛してるから。


それだけで、その事実だけで、今はなんだか満足だ。
西島隆弘
西島隆弘
(…さっ、とりあえずあなたを家まで送ってくか)
西島隆弘
西島隆弘
あなた、そろそろ帰るぞー
あなた
あなた
うん!分かったー☺️
とか言いながら、まともに歩けもしないあなたの肩を支え、お金は“もちろん”俺が支払って、店を出た。


帰り道は、案外長くて、あなたの肩を支えるのが少ししんどくなってきた。
西島隆弘
西島隆弘
(ちょっと疲れたし…もういっそのことあれで帰ってもいいかな?)
これは、あなたが酔ってなかったら拒否られるだろうから、酔ってる時の特権として、俺は、お姫様抱っこをした。
あなた
あなた
ひゃっ!
あなたは、あまり状況が分かっていないながらも、お姫様抱っこをされたことだけは理解したんだろう。


少し悲鳴をあげた。
西島隆弘
西島隆弘
少しお静かに。お姫様?
あなた
あなた
は…はいっ!
あなたは、敬礼のポーズをとった。


それに、すごくきゅんとした。

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