〜真司郎side〜
俺は、待ち合わせ場所であなたを待つ。
そう思っていたところに、ちょうどあなたがきた。
俺は嬉しさを隠しきれないまま満面の笑みで
あなたに手招きをする。
あなたが座ると
と、早速聞いた。
前来た時に、あなたがビール好きと知ったから
俺はビールも頼んだ。
でも
「お酒頼んだけど良かった?」
そう聞こうと思ったけど
あなたがじーっと俺を見ているのに気がついた。
突然そんなことを言われて俺は戸惑った。
そのあなたの言葉に、俺はつい
と言ってしまった。
話を変えようと思ったその時
あなたに話しかけられた。
という気持ちとあなたの優しさに、改めてあなたを
好きやなぁと感じる。
俺は思い切って、あの噂の真相を聞こうと思った。
あなたが西島のことを好きなのは、薄々気づいていた。
でも、付き合っているか。
それが気になった。
やっぱり反応は照れてはいたが、あなたはこういう時に
嘘をつくタイプじゃない。
あからさまに安心するあなたを見て
ちょっと驚かせたい気持ちと、今なら言えるかも
という気持ちが湧いてきた。
「好きなんや」
そう言おうとしたその時
と“タイミング良く”店長がきた。
いつのまにか握りしめていたお手拭きがぐちゃぐちゃになっていた。
そんなこのを考えていたらいつのまにか店長はいなくなっていた。
そこからは他愛もない話をして
あなたとの時間を過ごした。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。