〜隆弘side〜
俺は口を尖らせた。
大げさに泣いたフリをすると、優しい直也くんが
と言ってくれた。
直也くんが電話してみるけど、出なかった。
───“ある店”にて
直也くんが扉を開けてのれんをくぐると
そこにはたくさんの人がいた。
すると、日高も同じことを思っていたのか
と、胸元をパタパタさせた。
宇野も、顔を手で仰いでいた。
俺はくもるサングラスを拭こうと、サングラスを外す。
すると
あなたの肩を抱きながら出て行く與がいた。
人が多すぎて、向こうは気づいていない様子だった。
そのままのれんをくぐって、扉を通っていき
気づかないまま扉を閉めた。
俺と同じものを見たらしい秀太は、俺に
と、言った。
與を疑っているわけじゃない。
もちろん、あなたのことも信じてないわけじゃない。
…それでも、嫉妬してしまう。
そんな俺の気持ちを見透かした秀太は言った。
こんな言葉をくれる秀太は、本当に男だなと思う。
あなたと與が出て行ったからか、客がどんどん減っていき
俺たちも席に座れた。
やっぱり、あのことを全く気にしていないわけじゃないけど
それでも、さっきよりは元気になれた。
それは秀太のおかげでもあるし
ここにいる、仲間のおかげでもある。
もちろん與も、本当はあなたもいてほしかったけど。
そんなことを考えられる余裕さえできた。
改めて秀太が偉大だと感じさせられた夜だった。
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文章とシメ方が下手ですみません💦
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。