第15話

石鏡悠斗討伐作戦3
605
2018/10/08 07:20
何とかして脱出しないと


私は凍らせてから割ろうとした。


すると、手は砕けて脱出できた。
雪
っ…
それでもまだケガレは2体いる。


一体のケガレは片腕がなく、もう一体はまだ無傷…


しかも、もしかしたらあの新種の可能性もある!


とにかく確実に倒していかなきゃ!
雪
ーーー、急急如律令!
私はケガレに攻撃を次々に繰り出していく。
雪
は…?
ケガレの傷がシューッと塞がっていき、腕も生えてきた。


なんなのよこれ!


不死身のケガレ?!


めげずに何度も何度も致命傷をおわせても、倒れる気配すらない。
ろくろ
ろくろ
っ!雪、後ろ!
雪
え?
突然、ろくろの叫び声が聞こえたかと思えば後ろだと言う


すぐに後ろを振り向いた。


グサッ
石鏡悠斗
石鏡悠斗
あれ?案外呆気ないね!
雪
うっ…
ろくろ
ろくろ
雪っ!!
私のお腹に優斗の剣が突き刺さった。


いつの間に私の後ろに来たんだろう


ろくろと戦っていたはずじゃないの?


石鏡悠斗
石鏡悠斗
じゃあね〜
ズブリ



剣が抜かれて、私は地面に真っ逆さまに落ちた。




ズドォォン!
ろくろ
ろくろ
雪!
ろくろが慌てて駆け寄ると、クレーターのできた地面の中心にお腹から血を流した雪がぐったりと横たわっていた。


頭からも血を流し、出血が多すぎる


意識がないのか、呼びかけても反応しない。
石鏡悠斗
石鏡悠斗
死んじゃった?
ろくろ
ろくろ
ふざけるなぁぁ!
怒り狂ったろくろと余裕そうな優斗が戦っていると、雪の手がぴくりと動いた。


意識を取り戻した雪は、激痛に必死に耐えていた。
雪
くっ……ろ、く…ろ
ろくろ
ろくろ
ぐぁ!
ろくろは押されているらしく、ボロボロなのに対して優斗は全く余裕そうだ。


このままだとろくろがっ!


私は必死に体を動かして、呪符を取り出した。


真っ黒で何も書かれていない呪符


これは、今の私にできる最善の事だから


雪
オンキリキリシャクラタンソワカ
オンキリキリナラニリンソワカ
オンキリキリガリガリソワカ!
私が唱えた瞬間、呪符から真っ黒なモヤが一気に吹き出す。
石鏡悠斗
石鏡悠斗
くそっ!あいつ!
それを見た瞬間、優斗は怒り狂ったように叫んだ。


ろくろは何が起こっているのかわからないようで、ぽかんとしている
雪
減黒永衰、急急如律令!
黒いモヤが一気に優斗を包んだ。
石鏡悠斗
石鏡悠斗
ぐああぁ!
ろくろ
ろくろ
な、んだ?
優斗は叫び声を上げたかと思うと、地面に倒れ込んだ。
石鏡悠斗
石鏡悠斗
雪ぃ!お前ぇぇ!
目を真っ赤に純血させ、私を睨みつけると消えていった。
ろくろ
ろくろ
消えた…

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