家に帰る途中の事だった。
病気の症状なのか、異常に体がだるい
今日のご飯当番は私なのに…
とにかく、ふらついて歩けないのですぐそこにあった公園のベンチで休むことにした。
しばらく休んだあと、帰ろうと立ち上がるとグラッと体が傾く。
倒れそうになったのを堪えて、ゆっくり実況家に向かった。
ろくろが怒鳴った時、少しふらついたけど多分バレてない
ば、バレた
黙った私を見つめたろくろから目をそらした。
すると、舌打ちが聞こえた
ろくろは怒って自分の部屋へ入って、大きな音を立てて扉を閉めた。
私の小さな声はろくろには届くはず無かった
壁にもたれてなんとか倒れずに済んだけれど、もう限界
早く部屋に戻ろう
ゆっくり歩いて自分の部屋に入った時だった。
視界がぼやける、どころじゃない
全ての色がぐちゃぐちゃに混じっていくような感じ
ドサッ
体に小さな衝撃を感じた。
倒れたんだ
そう理解したのもつかの間、体は動かないし意識も朦朧としてくる。
私はそこで意識を飛ばした。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。