プリ小説

第2話

売れるスモーキー・クォーツ
ホヌ
ホヌ
ラナさん、おはようございます。
ラナ
ラナ
……おはよう。
ホヌ
ホヌ
朝食できてますよ。
早く、起きてください。
ラナ
ラナ
ふわぁ〜……。
ここはオアシス。憩いの場。砂漠を旅してきた商人たちは、ここオアシスで旅の疲れを癒す。
服を着替えると、共同スペースからいいにおいがしてきた。
ラナ
ラナ
これはもしかして……
ホヌ
ホヌ
じゃーん!
ラナ
ラナ
やった〜くるみパイだ〜〜〜!!
ラナ
ラナ
おいし〜〜〜〜!
メラルド
メラルド
キュルル〜〜
ホヌ
ホヌ
本当に、ラナさんってくるみパイが好きですよね。
ラナ
ラナ
ぱふんしゅきしゃよ
ホヌ
ホヌ
もう、食べ終わってから話してください。
ほっぺがメラルドみたいに膨らんでますよ。
昨夜の戦闘から逃げだして、オアシスに着いたころには日が昇りかけていた。
よく、ホヌは朝から料理ができたものだ。

そう思って聞いてみると、
ホヌ
ホヌ
おとといの作り置きですよ。
だって。
ラナ
ラナ
(さすが、ホヌ。主婦の鏡。)
褒めてあげたかったけど、胸にしまっておくことにした。ただでさえ、童顔を気にしているのだ。これに加え、「主婦」なんて言ったら、彼のコンプレッックスはさらに増えてしまう。
ラナ
ラナ
あっ、メラルド!
わたしのくるみパイ取ったでしょ!?
メラルド
メラルド
きゅるるる〜?
ラナ
ラナ
とぼけないでよ!
わたしのパイ、1個足りないもん!
メラルド
メラルド
きゅるん
ラナ
ラナ
もぉ〜〜〜
ホヌ
ホヌ
はいはい、2人もケンカしない。
ラナさん、食べ終わったらお皿を片付けて、歯を磨いてきてくださいね。
ラナ
ラナ
(お母さん……)
ラナは言われたとおり、食器を片付けた。



朝の支度も終わり、早速、街へ出かける。旅人専用の貸しコテージが並ぶ界隈を抜け、バザールの広がる人通りの多いところへ出た。店を出す許可を役人からもらい、ラナとホヌは路上の一角に布を広げる。

ラナたちの扱うマジックストーン。それは、世界中で普及している生活必需品であり、おしゃれのための装飾品でもあった。ある石は、灯りとして夜に使われ、またある石は、身を守るための護身用具として使用される。マジックストーンの能力を発動させるときには通常、指輪の台座にはめ込み、台座の横に付いているつまみをひねって石にヒビを入れる。そうすると、石内部に秘められた魔力が放たれ、効力を発揮するのだ。

ラナたちの売っているマジックストーンは、ほとんどラナが採石したものだった。広く普及している石から、珍しいものまで。店を開いてからお客さんがやってくるまでに、それほど時間はかからなかった。
街人
まぁ、きれいなストーンね……。
街人
おおぅ!
これは大粒……。
相当な魔力を秘めていそうじゃわい……。
街人
やけどに効くマジックストーンはありませんか?
ホヌ
ホヌ
そちらのローズクォーツは、恋愛のお守りですよ。
ホヌ
ホヌ
ええ、おじいさん、お目が高い!
ラピスラズリなら、ドラゴンに乗らなくてもひとっ飛び!
ホヌ
ホヌ
やけどには、トパーズがぴったりです。
ラナ
ラナ
(ホヌって本当に商売上手だな……。)
ホヌ
ホヌ
あちらにあるスモーキー・クォーツ、さきほど大活躍したんですよ。
ホヌ
ホヌ
僕たちマジックストーンを売り歩いて、旅をしているんですけど、
ホヌ
ホヌ
昨夜、死の沼地で野宿していたら、いきなり盗賊に襲われたんです。
ホヌ
ホヌ
そこで、うちの主人が使用したのが、このトルマリンとスモーキー・クォーツ!
ホヌ
ホヌ
トルマリンで相手を感電させ、スモーキー・クォーツでどろん!!
ホヌ
ホヌ
そうして僕らはドラゴンに乗って、今朝方このオアシスにたどりついたってわけです。
街人
おお〜〜〜!
ホヌ
ホヌ
いまなら、トルマリンとスモーキー・クォーツ、おまけに指輪の台座もつけてお値段なんと、800ガレ!!
街人
わたしにそのトルマリンちょうだい!
街人
わたしにも!!
街人
わしも、買うぞ!
少年、まだ子供なのにやり手じゃのう!
ホヌ
ホヌ
…………☺️💢
ラナ
ラナ
(ああ、童顔に触れないであげて……😭)
商売上手な青年、、ホヌのおかげで、本日の売り上げ目標は達成した。

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平七羽
平七羽
こんにちは!平七羽(たいらいろは)です。ファンタジーとイケメンをこよなく愛しています。疲れちゃう毎日ですが、少しでも楽しくなるように。そんな小説を書いていきたいと思います╰(*´︶`*)╯💠twitter→@taira_iroha💎