〜自宅〜
家に着くと、メールが来ていたことに気づいた。
いいメールじゃ無かった。
ウザイ。奏に近づくな。奏は私達の友達なの。
そう書いてあった。
誰からかは不明だった。
でも、クラスの誰かだと私は思った。
私は、返信しなかった。
見なかったことにしたんだ。
傷つきたくないから。
私は、違うことを考える事にした。
そうすれば、忘れられるかもしれないから。
その時、奏からメールが来た。
『明日カラオケ行かない?』
それだけだった。
私は、もちろん、『行く!』と返事した。
~次の日の朝〜
朝起きると、時間がやばかった。
そして、窓を見た時、奏が居た。
私は、嬉しくて、高速で準備をして、奏の所に行った。
すると、奏が言った。
『寝癖たってる』
奏は、寝癖を直しながら笑っていた。
『しょうがないでしょ。時間がやばかったんだし。』
私が言った。
『そうだな。』
そう言いながら、笑っていた。
事故の前の奏と話しているみたいだった。
『そういえば、今日どうして迎えに来てくれたの?』
私が聞くと、奏が答えた。
『クラスの女子がそう言ってたから。前は、こんな感じだったんだって。』
『そうなんだ。』
私は、何か仕掛けられてるようにしか思えなかった。
『こうやって、やっていけば、記憶も戻るかもしれない。』
奏が急に言った。
『そうだね。そうだと嬉しいな。』
私は返事した。
『でもさ、前にもこうやって一緒に歩いたような感じがするんだ。』
私は、そう聞くと、希望が見えた気がして嬉しかった。
そして、ついに、学校に着いてしまった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。