私、花沢あなたは4月から大学生になりました。
勉強や初めての一人暮らしなどで大変だけど毎日が楽しいです。
私の家の近くには昔からある商店街があって、小さい頃からよく行ってました。
そこに昔から気になっていたカフェがあるんですけど…
私はコーヒーが苦手で行けてないんです…。
まだあまりコーヒーを飲めないんですけど頑張って行ってみようかなって思ってます!
~放課後~
あなた
「ね、友実」
友実
「何?あなた」
あなた
「あの商店街のカフェ、今日行ってみようかなって思ってるんだけど…」
友実
「本当!?遂にコーヒーデビューかな?」
あなた
「そうなるといいんだけどね〜…笑 でさ、1人じゃちょっとあれだから一緒に行ってくれない?」
友実
「ごめん、この後ちょっと予定入ってて…」
あなた
「そうなのかぁ~…」
友実
「ごめんね…でも1人カフェもいいんじゃないかな?あなたなら大丈夫だよ!」
あなた
「ほんとに?…行ってみようかな…」
友実
「うん!行ってきなよ。あなたの初コーヒー見たかっな~。なんか動画撮ってよ笑」
あなた
「そんな余裕ないよ!笑でも行ってみるね。頑張るわ!」
友実
「うん!頑張れ!!じゃ、明日ね」
あなた
「うん、じゃーね!」
友実と別れてそのカフェに行くことにしました。
~カフェ前~
あなた
「来ちゃったな〜…なんかわからないけど緊張する…」
いよいよ初カフェ。
こんなに緊張するとは思ってなかった。
『ちゃんと飲めるといいな』
そう思いながら扉を開けた。
店員
「いらっしゃいませ。おひとりですか?」
そう、声をかけてくれた店員さんを私は見た。
あなた
「…」
喋ることができないくらい見とれてしまった。
店員
「お客様?」
あなた
「あっ、ごめんなさい…ひ、1人です」
店員
「わかりました。こちらの席へどうぞ」
そう案内されて席に座った。
優しく声をかけられ笑顔が素敵な店員さん。
名札には『Yamada』と書かれていた。
私は多分その店員さんに”一目惚れ”してしまった。
この先どうなるかなんて
私はまだ知る由もなかった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。