女なんて…
そう思ってた
まぁ、今も大体の人はそう思ってる
でも、そう思わないやつが二人出来た
そんなの初めてだ
1人は長澤朱里
あいつは、しっかりしてて、女子力もあって
女子の鏡ってやつだな
別にそんなんで判断したわけじゃない
あいつは、外見で判断しない
ちゃんと話して、それから中身を知って判断する
俺は、世間一般で言うまあまあな金持ちだ。
それに釣られてやってくる女しか見た事ない
正直吐き気がするぐらいだ
もう1人は佐々木あなただ。
あいつも朱里と同じで
外見だけでは判断しない
怖がってはいたけど、言いたいことは
はっきり言えるやつだ
言いたいこと隠して周りの空気しか読んでねえ女より、全然いいだろ
それに、見ててほっとけない
放課後か。
放課後になりそれなりにみんな帰り始めてる
机を向かい合わせにさせてる
気づいたら2人だけになってた
俺はあなたの髪の毛にそっと手を伸ばす
あなたは顔を赤らめた
俺はその瞬間胸が痛く
ドキッとした
それって、もしかして…
いや、まさかな
そんなはずないしな
でも、そうだったら
自分の気持ち伝えられるのかな……
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。