朝
あぁ、また新しい1日が始まった…
…て、今何時?
いや、早い……………
はぁ…今日学校だっけ?
行きたくない……………
そんなことを考えながら私は透さんを起こさないようにして部屋を出た
外は少し暗くて
夏だと言うのに少し肌寒かった
誰も起きていないと思って下に降りると
ぐれにぃが起きていた…
…この人いつもこんなに早いわけ?
何て自分でも言わない事を心の中でつぶやく
私がそう言うとぐれにぃは黙った
ぐれにぃは痛いくらい私をまっすぐ見ていて
言葉が出ない
プツンッ
その瞬間何かが切れる音がした
緊張の糸が切れたのか
涙が溢れ出した
最近泣きすぎているのは自分でも分かっている
でもこれは違う………
全て溜め込んでいたものを出す様に…
次から次へと波が溢れる
昨日ブレスレットは切れているから
変身無効の効果は無くなっているはず
なのに何故か変身しない
あんなものが1日で、出来るわけが無いと
そう思いながら自分の左手を見ると
薬指に太陽の光に反射し雪の様に白く光るリングがはめられていた
ガタンッ
そう話していると後ろから物音がした
音のした方を見てみるとそこには夾にぃが立っていた
NEXT
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。