放課後
あの後、テヒョンから返信が来て、一緒に帰ることになった。
正直言って、だいぶ気まずい……
だって、元彼だし?嫌いになって別れたわけじゃないし……いや、テヒョンは嫌いになったのか。
浮気、、、、したわけだし、、
なんの話したかったんだっけ?
スンチョラのこと?浮気のこと?今私のことどう思ってるか?どうして浮気したか?
聞きたいことが多すぎて、忘れてしまった。
本当は、もう私のことなんてなんとも思ってないくせに。
テヒョンが初めて私に対して叫んだ。
少し、というか、すごい驚いて、びっくりした。
ねぇ、テヒョン。
私はあなたのその切なそうな顔に弱いんだよ。
知ってるでしょ?
なのにどうして……、、
そんな切なそうな顔するのよ、
パァッて効果音がつきそうなくらいの笑顔から、私のこの一言で一瞬にして真顔に変わったテヒョン。
真顔というより、、驚いた表情。
嫌いになんてなれるはずないでしょ?
今の事実を知っても知らなくても、私はきっとテヒョンのために涙を流していただろうし、、憎んでたと思う。
泣きそうな顔にならないでよ……、私だって、別れたくないよ……
だけどこのまま、テヒョンと付き合ってたら私は、、、テヒョンに依存しちゃう……、
弱くなっちゃうの、、もう、こんな苦しい思いしたくないの……、
自分に……、自信がないの、
ねぇ、テヒョンごめんね、
私、テヒョンが大好きだったよ、?
それはテヒョンも一緒なのかな、?
もしそうだったら嬉しいな、
私の片思いじゃなかったらすごく嬉しいな、
私はそのまま、泣きじゃくるテヒョンを置いて、家に向かって歩いた。
なんなんこの子。
え、、、誰?
何この子、、、なんでこんなにわかるの、?
ジョングク君?に、言われるまで気がつかなかったけど、私はいつの間にか泣いていた。
ジョングク君は私よりも年下のくせに、考え方が大人で、どっちが年上なんだろうって思ってしまうくらい
ジョングク君はそうとだけ言い残して、スタスタと歩いて帰っていった。
変な子……なんだか、少し、心が温かくなった気がする。
ジョングク君のおかげ……とでもいっといてあげようかな。笑
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。