「危ないっ!!あなた!」
突如呼ばれた私の名前。
だけど遅かったみたい。
クラクションの鳴るほうを見てみれば、私と同じくらいの車高の車がライトで私を照らしながら突っ込んできた。
思いっきり車に体を飛ばされ、地面に打ち付けられる。
血がドクドクと流れ、脱力感に溺れる。
地面に沈んでいくように体は重く、やっと目をあけられるぐらい。
「あなた!あなた!」
うっすらと視界に入ったのは
涙を私の顔に落としながら体を揺する親友。
>キャー!
>女の子が轢かれたぞー!!
>子供は見ちゃダメ!
>はやく!救急車を!!はやくっ!
(……私 このまま死んじゃうの?)
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。