剣城くんはフィフスセクターに逆らい、雷門チームとして 試合を続けた
磯崎「チッ…裏切り者が!」
茜「剣城くんがこうなること もしかして監督はわかってて…?」
円堂「……。」
円堂監督は堂々とした表情を浮かべた
剣城くんがフィフスセクターを裏切ることがわかってた、って…
ピピーッ
ここで前半終了のホイッスル
前半だけでも皆 結構なダメージを負っていた
音無「やっと前半が終わったけど 皆 もうボロボロだわ…。」
水鳥「天馬 大丈夫か」
天馬「はぁ…はぁ…。はい、大丈夫です。後半も頑張らないと!」
霧野「…俺もやるぜ。アイツらを…倒す。」
そう言う天馬も霧野先輩もボロボロで
このまま試合を続けるのは難しそうだった
神童「よせ 霧野!そんな足で試合に出たら本当にサッカーができなくなるぞ!」
霧野「だけど これで負けたら本当のサッカーは永遠にできなくなるんだ!
どうせできなくなるなら…俺は本当のサッカーを守るために戦う!」
神童「霧野……。」
霧野先輩が神童先輩から離れたのを見て、私は霧野先輩に話しかけに行った
『霧野先輩』
霧野「あぁあなたか。何だ?」
霧野先輩は何事もないような笑顔を浮かべた
『霧野先輩…無理しないくださいね。本当は立ってるのも辛いんですよね…』
あんな細工がしてあるスパイクで蹴られて無事な訳がない
霧野「…ははっ、やっぱりバレてるのか?でも 大丈夫だ。俺はやれるだけの事はやるよ。ただ…」
『ただ…?』
霧野「足でまといになるかもしれないと思うと…」
霧野先輩はそう言うと少しうつむいた
全力で戦いたいけど 皆に迷惑は掛けたくない
そんな2つの気持ちが混ざっているような…
『大丈夫ですよ、きっと。』
霧野「……?」
『…霧野先輩の周りには仲間がいますから。』
霧野「……そうか。ありがとう あなた。後半も頑張ろうな。」
霧野先輩は私の肩を叩き、歩いて行った
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。