内村side
俺は、目を覚ますとあまり見かけない天井が見えた。
外は真っ暗。
ここはどこ?
しばらく当たりを見渡して、俺はここが病院だと理解した。
そして、思い出した。
自分で腕を切ったことを。
俺が倒れる寸前に、誰かが俺の名前を叫んだことを。
近くにあった俺のスマホを開くと、
ホーム画面には、俺の幼なじみが。
でも、1人、知らない人がいた。
あなたと、あじと、クロちゃんと、ひらつと、、?
これは誰だろう。
LINEを開けば、この湧って人が1番やり取りしている。
一緒住んでるの?
俺は、ナースコールを鳴らして、
それから俺達と、湧さんのグループLINEに「おはよう」と打った。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!