黒田side
俺はつい、あなたが好きすぎて嫉妬してしまい、
泣きそうな気持ちを抑え、
家から逃げたり。
うっちーと家に帰ってもすぐに謝れなくて、
あなたを泣かせて。
どうしても、2人きりで話がしたくて、
外に出たものの、あなたはすごく寒そう。
本当に申し訳ない。
てか、あなたに嫌われたよね?
まだ泣いてるし、俺、どうしよう。
あなたの彼氏、失格だよな。
あなたはあじとカップルになった方が幸せだったのかな。
急すぎて、俺は、返事ができなかった。
今度はおどろきすぎて、声が出てしまった。
ごめん"なさい"。
初めてあなたと距離ができた気がした。
あなたは悪くないのに、
考えてる事は同じなんだ。
こんなに酷いことして、
今も俺が誘ったのに無視して、
あなたは俺に気持ちを伝えてくれて、
でも、俺は謝りもしなくて。
そう考えてたら、
そう言って、あなたは後ろを振り返った。
俺は、あなたを引き止めた。
考えるよりも先に体が動いた。
よし、気持ちを言うんだ!
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。