あなたside
昨日ね、あじのお姉さんと寝たのはね、
少し相談に乗ってもらってたの。
私、どうせ死んじゃうなら5人に悲しい思いさせないように、
5人に嫌われようとしたの。
私がいなくなっても私の事嫌いなら、
いなくなってくれた方が嬉しいじゃん?
でも、この作戦上手くいくかわかんなかったから、
相談に乗ってもらってたの。
あじのお姉さんは、絶対にそれはやっちゃダメ!って言ってたから、
やらない事にした。
あ、私ちょろい訳じゃないよ。
あじのお姉さんは昔から私の相談に乗ってくれる、すごく優しい人なの。
だから凄く信頼してて、
まぁ、昨日の夜の事はこんな感じね。
やっぱり、こんな幼なじみに嫌われるなんてやだな。
私の作戦はバカだった。
あと、
湧はなんで元気がないんだろう。
湧、やっぱり元気なかったよね?
朝はそんな事無かったのに。
用事ってなんだろう、
湧の元気が無くなるほど、
悲しい事なの?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!