第133話

少 し の 可 能 性 。
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2020/08/27 11:54


小瀧から電話がかかってきた時、

いつもと違う様子が声だけでも分かった。



あなたになんかあったんかな、とかマイナスな事しか考えられへんくて。





でも、年上の俺がしっかりせな。

そう思った。



重 岡
重 岡
っ、小瀧!!

倒れる寸前の小瀧を抱きとめる。


ごめんな、1人で不安やったよな。









そして小瀧の腕の中で眠っとるあなた。
重 岡
重 岡
.....は、


あなたの後頭部は直視出来ひんほど痛々しくて。


あなたがとった行動を理解することに、そんなに時間はかからなかった。



重 岡
重 岡
病院っ、、

なんとか2人を優しく運び、

病院へと車で向かう。

重 岡
重 岡
あのっ、あのっ、

「 どうされましたか?」
重 岡
重 岡
この子、助けて下さい。

言葉を少し詰まらせながらも、

あなたを差しだす。








「 分かりました!!」



あなたは治療室へと運ばれ、

小瀧は違う看護師さんに連れて行かれた。





治療室前の倚子に腰掛け、他メンに連絡する。

重 岡
重 岡
もしもし淳太?
重 岡
重 岡
うん、せやねん。
重 岡
重 岡
◯◯病院に来てほしい。


電話中に治療室から出てきた2人のお医者さん。



その会話を聞いて、俺はスマホを床に落とした。









中 間
中 間
″ しげ?おい、しげ、!? ″





薄々気付いとった。






あなたのあの姿、医者の顔色。











アホな俺でも

危険な状態だってことくらい分かった。
















「 あの子助かるのかしらね 」

「 いやあの状態だし難しいんじゃない?」

「 可哀想よね、まだ若いのに 」

「 ね、」

















でも、でもな?








こんなハッキリ言われてしまったら、俺...















どうすればええん?



なぁ、誰か。

お願いやから教えてや。


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