パパたちが仕事に行って何時間か経った。
さっきまで不安で仕方がなかったけど
流星から今家に向かってる、ってメールが届いて少し安心した。
ピンポーン
流星.......かな、?
恐る恐る画面を覗くと、
「ねぇ、あなた。いるんでしょ?」
「はやく出てこいよ。」
画面に映っていたのは
流星でも、パパたちでもなく
今一番恐れていた人たちだった。
母「はやく出なさいよ。」
父「迎えに来てやったんだから。」
何度もインターホンを連打して
ドアを叩く2人。
ちょっと間して静まりかえった玄関。
気晴らしにテレビでも見ようと
リモコンをとって付けようとした。
真っ暗な画面に移る、2つのシークレット。
それは紛れもなくあの人たちのものだった。
母「爪が甘いね、あいつらは。」
父「裏の窓開いてたぞ?笑」
その瞬間、思いっきり腕を掴まれた。
父「ほら、はやく行くぞ。」
母「楽しみだわぁ。」
そう言って笑う2人の瞳は真っ黒だった。
パシッ
父「なんだよ、離せよ。」
流星.......。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。