夜、俺らはほんまにパーティーをした。
俺があなたの好物たくさん作って、
しげと濵ちゃんがコンビ組んで漫才して、
みんなで太ろう宣言してアイス食べて、、、
ほんまに、久しぶりにこんなに笑った。
俺が洗いもんをしとる時でも、うるさい7人組。
ほんま、見てるだけでニヤけてまうわ。
片手に空のコップを持ち、俺のそばに来たのんちゃん。
のんちゃんの笑顔も、久しぶりやった。
あなたが死ぬかもしれへんこの状況で、一番堪えとるのはのんちゃんやって、みんなが思っとった。
俺らの前でもよく泣いとったけど、
自分の部屋でも一人で泣いとったこと、俺は知っとる。
のんちゃんも、大きいもん抱えてんねん。
俺らに託された時間は少なくても、、、
今あの笑顔が見れるだけで、幸せや。
___ 夜
" っ、、うっ、、、"
みんなが眠りについたころ、苦しそうな声が聞こえて目が覚めた。
、、、廊下??
自分の部屋のドアを開けると、
廊下のど真ん中でうずくまり、苦しんでるあなたがおった。
すばやく駆け寄り、あなたの背中を撫でる。
よく見れば、頭を抑えていた。
しげが携帯を手に取った瞬間、
なんの前触れもなく、大量に吐き出したあなた。
止まることを知らへんのか、あなたの嗚咽はとまらへん。
治ったと思ったら、俺の方にグッタリともたれかかった小さな体。
この時のあなたは、息をしてへんかった。
、、、数時間前まで、あんなにも元気やったのに、、。
今この時間を、夢やと思いたかった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!