第2話

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2020/09/17 06:47

高校生の春…入学式。


新たなる一歩を踏み出すんだ。

そう決めていたから、学校へ向かう足が軽い
おばあちゃん
おばあちゃん
あなたちゃん、お弁当っ、!

私が歩く後ろから声が聞こえた

振り返ればおばあちゃんが
お弁当を持って小走りしてるではないかっ!
あなた
ごめん、おばあちゃんっ!
おばあちゃん
おばあちゃん
いいのよ…、笑

おばあちゃんを疲れさせちゃった…、

私のせいだ。

お弁当忘れなきゃ…
おばあちゃんは走らなくて済んだのに
おばあちゃん
おばあちゃん
ほーらっ!
また自分のせいって落ち込んでるんでしょ〜?
あなた
…ごめんね、
おばあちゃん
おばあちゃん
いいのいいの!久しぶりにいい運動になったわよ!笑
  おばあちゃんは私の背中を撫でてくれた
おばあちゃん
おばあちゃん
じゃあいってらっしゃい
あなた
行ってきます
 おばあちゃんに手を振って前へ進んだ



私の家はおばあちゃんと二人暮しで。

両親は離婚して おばあちゃんに引き取られて

おじいちゃんは亡くなった



広い体育館の中… 風が吹けば桜の花びらが

体育館の中に入ってくる

眼鏡をかけて三つ編みをしておさげにする。

前髪は長めで黒髪。これが私。
 長い校長先生の話を済ませ、クラスへと戻る

席は…廊下側の後ろから2番目。

席に座ってみれば私の後ろは中学生の頃からいじめてきた女子だった
女子
女子
あぁ笑
あんた笑
  ダメだ、目を合わせちゃ。

この女子はもう仲間なんて作っちゃって、また私をいじめるのかな
女子
女子
なんでいんの笑
てか同じクラスか〜最悪なんですけどぉ笑

ただ自分の机を見つめて、聞こえない、聞こえない、何も聞こえないんだって唱える。

女子
女子
おぉーい笑
耳悪いんですかおばあちゃ〜ん?

私がおばあちゃんと二人暮しだから、

もちろんお家はおばあちゃんの匂いがする

私は落ち着いていい匂いだって思うけど、

古臭いって笑いものにされてきた
女子
女子
聞こえないんだって〜重症〜笑
女子は私の髪を1本抜いた
あなた
痛っ…
女子
女子
あ、声出るんだ。
死んでんのかと思った笑
いつもの事だ。

いつもの事…。。
岸 先生
岸 先生
おぉ、お前ら何してんだ席座れ〜
 先生が入ってくると、みんな席に座った
岸 先生
岸 先生
えぇ〜初めまして!今日からこの2組の担任の岸です!
先生は黒板に  「岸 優太」と書き

その隣に 「独身」と書き加えた
岸 先生
岸 先生
ということなのでよろしく!
女子
女子
えぇ先生イケメンなのに独身なんですかぁ!
岸 先生
岸 先生
はい!そうです!
男子
男子
ぶっちゃけ告られたりないわけ?
岸 先生
岸 先生
ないです!
女子
女子
意外〜笑
 早くホームルーム終わんないかな
岸 先生
岸 先生
…じゃあみんなも自己紹介する?
女子
女子
大丈夫で〜す笑
男子
男子
じゃあ先生に質問!今何歳ですか!
岸 先生
岸 先生
何歳に見えますか!
男子
男子
60代!
岸 先生
岸 先生
いやいや笑
そんな老けてないよ笑
女子
女子
え、30じゃない?
岸 先生
岸 先生
25です!
女子
女子
わっかい!笑
はぁ…キツい、帰りたい。
岸 先生
岸 先生
お、もうこんな時間だ、えっと…
先生は慌てだして教卓にあるもの全てを床に落とした
女子
女子
ちょ、先生 笑
男子
男子
焦りすぎじゃん笑
先生が落ちているものを拾っていると、

ある女の子も手伝っていた
島浦 ヒア
島浦 ヒア
どうぞ…
岸 先生
岸 先生
あぁ悪いね!
学級委員に向いてそうな感じな子。
岸 先生
岸 先生
じゃあみんな、休み時間に入っていいよ!
先生がそう言えば、クラスが騒ぎ出す
またこの時間か…。
女子
女子
ねぇ知ってる?
あの、島浦って女、
後ろの席でひそひそ話をしている女子たち
女子
女子
かなりヤバいやつらしいよ笑
その女子は私の席の前に立った
女子
女子
ねぇあのさ、ちょ〜っとツラ貸してくんない?
あなた
…へ、?
顔をあげれば口から出したガムを

私の頬につけてきた
女子
女子
最高にいいゴミ箱じゃん笑
最悪。 洗いに行かないと…。
女子
女子
あ、そのまま授業受けてみてよ?笑
後ろから私の肩を組んで耳元で
女子
女子
じゃないと殺すよ?
って呟かれ…
私は目をつぶった。




島浦 ヒア
島浦 ヒア
ねぇ!

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