第249話

膨らむ気持ち1.
2,878
2021/12/03 23:10

あの日、、、


みんなでキャンプした日

あなたに対して思ってしまった感情は

それから徐々に大きくなっていった


まさかって何回も何回も自分の中で否定してたけど


どんどんと俺の中で大きくなっていくあなたの存在に

もう自分の気持ちを誤魔化す事は出来なくなっていった



でもあなたはあの日から

何故だかわからないけど、

俺らメンバー全員と距離をとるようになった




あの日"神様に会った"と言ったあなた


それが原因か何かはわからないけど

きっとその事が関係してるんじゃないかと思った






"平野に何も求めてない、優しさなんていらない"



なんて言われたあの台詞を思い出す度に

胸がギュッと苦しくなる俺はただのヘタレだ







『........配信ライブ???』




本当だったらライブツアーをする筈だったのに
コロナの影響で、無観客の配信ライブに変更になったと
上から通達があった


もうだいぶツアーの準備が進んでた中での
配信ライブへの変更


聞けば無観客



あなたのノートに書いてあった出来事が
どんどん現実になっていく


たしかにノートを見た時に書いてあった



改めて、あなたが本当に未来から来たんだと

あなたが言ってた話が本当なんだと

あなたが教えてくれた未来の話を思い出して

俺は何とも言えない気持ちになった



ライブなんて、ファンありきで構成や演出を考えてたから

無観客の配信って事で

ジンが急いでライブの構成を練り直していた


ただ、時間が少ないのと初めての事で、
珍しくジンが悩んで煮詰まっていた



ジン「ねぇ紫耀、悪いんだけどさぁ、今日夜紫耀の家行っていい?一緒にライブのアイディア考えて欲しいんだけど」



"いいよ"と答えた俺は

あなたにも声をかけた




『あのさ、、、これから俺の家にジンが来るんだけど、あなたもちょっとだけ来れない?』


最近のコイツの態度を見てると
断られるんだろうなと思いながらも、ダメ元で言ってみた


あなた「なんで私?」


案の定、若干ムスッとした表情になった



『なんかジン、ライブの事で煮詰まってるらしく、相談したい事あるって。んであなたにも意見聞きたいんだって』



悪いジン、お前を言い訳に使っちゃった笑





あなた「う〜ん、わかった」




予想外にオッケーしてくれたあなたの表情は
まだ少し硬かったけど

俺は心の中で小さくガッツポーズをした

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