優花
そう言って私はあなたを強く抱き締めた
あなたが私の親友で良かった
いや、あなたじゃなきゃダメなんだ
強くそう思った
あなたのためにも奏斗と上手くいかなきゃな
でもそれがプレッシャーになったのか
このときから奏斗を束縛してしまった
奏斗が離れていくのが怖くて
他の女子と仲良くしないで!
私がここまで束縛するのは初めてだったから
自分でもどーすればいいのか分からない
ただ余計に奏斗が離れていくような気がした
奏斗
最近優花の束縛が辛くなった
これを気に離れようとさえ思った
学校では優花の束縛、家では勉強
俺の癒しは塾だけになった
塾では舞花がいる
俺はつい気を許してしまった
自習室
俺は舞花の手を握って目を見て言った
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。