第5話

はじまり
53
2021/05/24 04:21
朝目が覚めると、自分がいるのがいつもの見慣れた部屋でないことに、
○○
○○
夢じゃないんだよなあ
と呟く。
相澤消太
相澤消太
ああ、おはよう
昨日は結局、急に空き部屋は用意できないということで、イレイザーの部屋に泊めてもらったのだが、


イレイザーは私よりだいぶ前に起きていたらしい。
○○
○○
おはようございます
2人でイレイザーの用意した朝食を食べると、雄英へ向かって寮を出た。
相澤くんじゃないか、なんだいその子は。
娘さん?そんな訳ないかHAHAHA、
相澤消太
相澤消太
オールマイトさん。
娘な訳ないでしょ、拾ったんですよ昨日。
それで雄英に編入することになって、いま手続き行くところです。
○○
○○
拾ったってそんな子犬みたいな言い方、、

ってオールマイトさん?!
No.1ヒーロー、オールマイト。
日本では誰もが知っている大ヒーローだ。

だが、オールマイトさんと呼ばれたその先にいた人物は、、
○○
○○
これがあのオールマイトさん、、?
痩せこけた体の、あまりにも風貌が違う男だった。
相澤消太
相澤消太
ああ、まずいとこで会いましたね。
すみません、オールマイトさん。
オールマイト
オールマイト
ちょっと相澤くん!!
っていうかこの子いったい誰なの?
○○
○○
あ、あの、初めましてオールマイトさん。
あなたっていいます。
イレイザーの説明の通り、雄英に入ることになりました、よろしくお願いします。
オールマイト
オールマイト
よろしくね、
あの〜この姿を見られてしまった以上その〜
○○
○○
何か事情があるんですよね、
誰にも言わないです。約束します。
オールマイト
オールマイト
ありがとう〜〜あなた少女〜
相澤消太
相澤消太
オールマイトさん、俺たち用があるんで。
もういいですか?
オールマイト
オールマイト
ああ、相澤くんすまんね。
じゃあまた。
○○
○○
はい!
笑顔で別れたものの、やはり気になってしまうオールマイトさんのあの姿。

普段は無理をしてあの姿に、ということなのだろうか。
相澤消太
相澤消太
オールマイトさんは普段はあの姿なんだ、
○○
○○
無理を、なさってるんですか?
相澤消太
相澤消太
おまえ鋭いな、詳しいことは俺も知らんが、まあそういうことだ。
あまり詮索してやるなよ
○○
○○
そうなんですね、、
いつも子供たちに笑顔を届けるNo.1ヒーローの外には見せない姿。
ヒーローという職業を大変さと、それでも一切出さないで仕事を続けるオールマイトさんの強さがが伝わってきた。
相澤消太
相澤消太
さあ、手続きだ。
校長室につくと、編入手続きの書類にサインをしていく。
相澤消太
相澤消太
苗字、鈴村っていうのか。お前
○○
○○
あ、はいそうなんですけど、、
鈴村家ではいい思い出がないので、名乗るときいつも下の名前だけ言うようにしてて。
相澤消太
相澤消太
鈴村、か。
イレイザーは一瞬なにか考えるような顔をした。

ヴィラン関係の事件で、名前を聞いたことがないか思い出している、というところだろうか。
相澤消太
相澤消太
普段生徒は苗字で呼ぶんだが、本人が嫌がる呼び方で呼び続けるのは良くないだろう。
あなたならいいんだな?
○○
○○
はい!ありがとうございます。
書類を全て提出したあとは、制服とコスチュームのための採寸をしたり、コスチュームの要望を考えたりと、事務的な作業をした。
相澤消太
相澤消太
まあこれでやる事は一通り終わりだ。
お疲れ様。
○○
○○
はい!ありがとうございます。
イレイザーは私の顔をみるとニヤッと笑った。


なんだろう、そう思っていると、
相澤消太
相澤消太
よし、じゃあグラウンドに出るぞ。
1度俺と戦ってもらう。
○○
○○
イレイザーと?!そんな、
昨日の、一瞬で敵を捕縛していた光景が思い出される。

この人の個性が何か知らないけれど、

一つだけ言えることは、
○○
○○
(イレイザー、絶対強い、!)

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