第3話

残業も悪くない -j.t side-
162
2021/04/26 13:00

残業も悪くない -樹side-


大我
大我
お疲れ、樹!
飯行く?
定時で仕事を終わらすと
同期のきょもが声をかけてきた
樹
お疲れ!
おう、行くか


野郎2人かよ…
女の子がいれば良いけどなぁー

チラッと目線を彼女にやる

同じ部署の後輩のあなたちゃん

自分で言うのも何だが
結構モテるの俺、


ほかの女子社員は
あざとく誘ってくるけど
あなたちゃんは違った

初めは嫌われてるんじゃないかと
勘違いしたくらい



ただ、彼女はひたすら真面目に
仕事に取り組む

素直に感情表現をしてくる

そんなあなたちゃんに惹かれるのに
そんなに時間はかからなかった


あなたちゃんが来てくれれば…

そんな淡い期待をして見てみるが

「あなたさん、これよろしく。」
なんて部長に言われて、大量の
書類を押し付けられている

こんな時間にまぢかよ…
一瞬立ち止まって、苦笑いしながら
部長から書類を受け取る彼女を目で追う




大我
大我
樹?
行くよ?
樹
あ、おぅ…


そうきょもに急かされて
ちょっと後ろ髪を引かれながら
会社を出た










…やっぱり気になる

あの量1人じゃ終わるの何時になるんだよ

それに、今行けばあなたちゃんと2人きり…


ほんの少し、そんな下心もちらつき

目の前で
店探しをしているきょもに声をかける
樹
悪ぃ!
ちょっと仕事残してきたの
思い出したわ…!
また埋め合わせするから💦
大我
大我
えっ!?
ちょっとッ!!


後ろできょもが何か叫んでいるけど
小走りで会社へ戻る

途中、差し入れに2人分のコーヒーを
買ってオフィスに入っていく


そこには、案の定大量の書類を目の前に
一生懸命PCに向き合っている
あなたちゃんの姿があった

あなた
あのハゲ覚えてろよ…

俺が入ってきたことに全く気づいていないらしく、
そんな女の子らしくない悪態が聞こえてくる


思わずクスッと笑えてきて

樹
ハゲとか言わないの笑

そう言って、彼女の前にコーヒーを置く

隣にあった椅子に座って、
距離を詰め、書類の1つを手に取って
自分の分のコーヒーを啜る
樹
この量1人じゃ終わったね笑
そう至近距離で彼女を見つめれば
明らかに挙動が変わって
不自然に目が逸らされた

…これは期待できるか?



女の扱いには慣れているつもりだが
あなたちゃんの前だと、一気に
不安になる


いつものように、ガンガン攻めれば
嫌われるんじゃないか…

自分でも不思議なくらい臆病になる

こんなに、1人の女性ヒトを真剣に
想うようになるなんて、思ってもみなかった

今だって、理不尽に押し付けられた
仕事を、しょうがないと
ひたむきに取り組んでる

そんなあなたちゃんの真っ直ぐな
姿を見ていると、何か守りたくなってくるんだ


だから、ここで引き下がっては男じゃねぇ
手伝うと言えば、あなたちゃんは
必死で止めてきたけど、

これは、俺のエゴでもある

だって、こうやって2人きりの時間を
共有できる


そして…








樹
これ、終わったら
何か奢れよ笑


そう、あなたちゃんの耳元で
囁けば



ほら、やっぱり悪くない反応




これは期待してもいいんだよな?






こんな残業だったら、悪くないな…//











。.。:+* ゚ ゜゚ *+:。.。:+* ゚ ゜゚


樹side完成ですー!

ノリと勢いで書いたので
キャラも定まっておらず
申し訳ないです…

臆病で強気な樹さんを
表現したかったのですが(´;ω;`)



ありがたいことに
リクエストも頂けたので
頑張って書きます!
他にもリクエスト、募集しております!

今日も読んでいただいて
ありがとうございましたー!m(*_ _)m




*+:。.。.。:+* ゚ ゜゚ *+:。.。:+* ゚ ゜゚ *

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