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第1話

残業も悪くない j.t
212
2021/04/22 17:59
あなた
もー!!終わんない!、

今日は定時上がりッ!
と気合いをいれて仕事をしてたのに

帰りがけに、部長に呼び止められ

「あなたさん、これよろしく。」

なーんてことを言われ…
当の部長は颯爽と帰っていく…

あのハゲ覚えてろよ…

と悪態をつきながら
目の前にある書類の束を早く
処理しようと、ひたすらキーボードを叩く




樹
ハゲとか言わないの笑
そんな声とともに、机に
コーヒーが置かれた

振り返ってみれば、
同じ部署の田中先輩が立っている


やばッ…!!!
心の声がダダ漏れだったのか
田中先輩に聞かれてしまった様だ
あなた
あっ…💦お疲れ様です。
あなた
先輩、帰ったんじゃなかったんですか?


確か、さっき京本先輩と一緒に
帰って行った気が…

そう思い、目の前の先輩に声をかけた
樹
あぁ、まぁね



そう言いながら、隣の椅子に座り
グッと私のすぐ横まで移動してくる


近ッ…//

端正な顔立ちの先輩が真横まで来たことで
一気に自分の心臓がバクつき始める




そう
何を隠そうと私はこの田中先輩に
絶賛片思い中なのだ

ただ、この先輩
本当にムカつくくらいモテる…

先輩の彼女になりたいと願いつつ
もしそんな事になったら、会社の
女子社員、全員敵に回す勢いだ

こんな2人きりなところでも
見られたら…

考えただけで背筋が凍りつく


なんでここにいるんだろう…


そう考えながら
自分の分のコーヒーを飲みながら
書類の1つを掴んで見ている先輩の
横顔をチラッと見てみる
樹
この量1人じゃ終わったね笑


そう言って私の方を見る先輩


…近い


思わず視線を逸らしながら
あなた
…そうなんですよね💦
まぁ、しょうがないですけど
 

と返事をして、誤魔化すように
また手を動かす


まだバクついている自分の心臓に
落ち着けと言い聞かせる
樹
しょうがねぇなぁ
手伝ってやるよ


そう言って書類の一部を持って
隣のデスクでPCの電源をつけ始める



あなた
えッ!!!
大丈夫ですよ!
申し訳ないですし、


先輩を止めるようにそう伝える
樹
いや、普通にこの量だと
終電ギリレベルでしょ笑
2人でやれば早いべ


そう言って打ち込みをし始めた


これは申し訳ないことになった…

しかし、こうなれば早く終わらせないとッ…!!!
あなた
すみません…
ありがとうございます。
田中先輩にお礼を伝えて
先程よりスピードを上げて
打ち込みを始める



すると、ガラガラッと椅子が動く音がして
再度先輩が私に近づいて来る

先程よりもさらに近く


そして、私の耳元で
樹
これ、終わったら
なんか奢れよ笑



と呟くように言ってきた
あなた
えっ?!
…ッ///

耳元で囁かれたことがくすぐったく

思わぬ言葉に先輩の方に顔を向ければ


かなりの至近距離に先輩の顔があった


ニヤッとして席に戻る先輩


ずるい…


けど、という事は先輩と食事に行ける
ってこと…?


これは悪くない

むしろ良い…


期待に胸が高まりながら
手を動かす




これなら残業も悪くないかな…///
















。.。:+* ゚ ゜゚ *+:。.。:+* ゚ ゜゚

初短編です!

ちょくちょく短編も上げていこうと
思いますので、ぜひリクエストも
お待ちしております(*^^*)


しかし、この作品は不完全燃焼感が
半端ないので、続編で田中視点を
だそうと思いますww


♥、★、コメントお待ちしております!!



*+:。.。.。:+* ゚ ゜゚ *+:。.。:+* ゚ ゜゚ *

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