今日は定時上がりッ!
と気合いをいれて仕事をしてたのに
帰りがけに、部長に呼び止められ
「あなたさん、これよろしく。」
なーんてことを言われ…
当の部長は颯爽と帰っていく…
あのハゲ覚えてろよ…
と悪態をつきながら
目の前にある書類の束を早く
処理しようと、ひたすらキーボードを叩く
そんな声とともに、机に
コーヒーが置かれた
振り返ってみれば、
同じ部署の田中先輩が立っている
やばッ…!!!
心の声がダダ漏れだったのか
田中先輩に聞かれてしまった様だ
確か、さっき京本先輩と一緒に
帰って行った気が…
そう思い、目の前の先輩に声をかけた
そう言いながら、隣の椅子に座り
グッと私のすぐ横まで移動してくる
近ッ…//
端正な顔立ちの先輩が真横まで来たことで
一気に自分の心臓がバクつき始める
そう
何を隠そうと私はこの田中先輩に
絶賛片思い中なのだ
ただ、この先輩
本当にムカつくくらいモテる…
先輩の彼女になりたいと願いつつ
もしそんな事になったら、会社の
女子社員、全員敵に回す勢いだ
こんな2人きりなところでも
見られたら…
考えただけで背筋が凍りつく
なんでここにいるんだろう…
そう考えながら
自分の分のコーヒーを飲みながら
書類の1つを掴んで見ている先輩の
横顔をチラッと見てみる
そう言って私の方を見る先輩
…近い
思わず視線を逸らしながら
と返事をして、誤魔化すように
また手を動かす
まだバクついている自分の心臓に
落ち着けと言い聞かせる
そう言って書類の一部を持って
隣のデスクでPCの電源をつけ始める
先輩を止めるようにそう伝える
そう言って打ち込みをし始めた
これは申し訳ないことになった…
しかし、こうなれば早く終わらせないとッ…!!!
田中先輩にお礼を伝えて
先程よりスピードを上げて
打ち込みを始める
すると、ガラガラッと椅子が動く音がして
再度先輩が私に近づいて来る
先程よりもさらに近く
そして、私の耳元で
と呟くように言ってきた
耳元で囁かれたことがくすぐったく
思わぬ言葉に先輩の方に顔を向ければ
かなりの至近距離に先輩の顔があった
ニヤッとして席に戻る先輩
ずるい…
けど、という事は先輩と食事に行ける
ってこと…?
これは悪くない
むしろ良い…
期待に胸が高まりながら
手を動かす
これなら残業も悪くないかな…///
。.。:+* ゚ ゜゚ *+:。.。:+* ゚ ゜゚
初短編です!
ちょくちょく短編も上げていこうと
思いますので、ぜひリクエストも
お待ちしております(*^^*)
しかし、この作品は不完全燃焼感が
半端ないので、続編で田中視点を
だそうと思いますww
♥、★、コメントお待ちしております!!
*+:。.。.。:+* ゚ ゜゚ *+:。.。:+* ゚ ゜゚ *
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。