校長先生がなにか話してるけど、私は聞いてない。
ぽかぽかしててつい、眠くなってしまう。
これは不可抗力ってやつだよね。
だから仕方ない。
春っていいねーなんてのんきに思ってる。
のんとは運命的(?)に同じクラスになれた。
うれしいです。
まあ、とは言ってもいまのんは近くにいないんだけどね。
数分前に一緒に講堂に向かおうとしたら、
『西園寺さんには新入生代表あいさつを
してもらいますから、はい! こっち!』
ってのんは連れていかれました。
おかげで私はひとりぼっちなのです。
新入生代表あいさつって、入試テストの成績1位の人だよね?
やっぱり、のんさすがだなー。
私も今回は手抜いたつもりはなかったんだけど·····
負けてしまったね。
まあ、昔からのんに勉強で勝てたことないからいいんだけどさ。
だから、のんの方が"完璧お嬢様"なのに!
って昔、言ったら、
『別に騒がれてないわよ。私はズバズバ言うからじゃない?』
って言われたんだよね。
うーん。たしかにのんってきゃーきゃー言われたら
『うるさい。迷惑』 って一喝してたよね.......。
そしたらそのあとすぐ静かになったんだよね。
まあ、のんににらまれたら生きた心地しないもんなぁ。
私もそう言えばよかったのかな?
と思うけど、やっぱり無理だ!
普通、あそこまでズバズバ言えないから!
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心の声だけになってしまいました!
すみません💦
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。