私は渡辺 真凜
今日、私は華鈴学園を卒業します
「卒業生、入場」
先生の合図で音楽がなる
一定の距離を保って私達は歩き出す
途中、卒業生による合唱では泣いている人が多く、声があまり聞こえない
私の隣にいる花は泣きじゃくっている
今始まる希望の道
今日までありがとうね
思い出の校舎と別れを告げ
今新たな扉開きはるかな年月経て
つぼみから花咲かせよう
つぼみから花咲かせよう
私達が歌ったのは川嶋〇いさんによる
『旅立ちの日に』
『卒業生、退場』
先生の進行で卒業式が終わりに近づく
退場したら、もうこの学校に戻ってくることはない
とても寂しい…けど、明日からは違う
パチパチパチ
在校生も泣いている中、私達は体育館を出る
花は私に泣きながら抱き着いてきた
私と花は別々の道を行く
明日から花がいないと想像したら、涙が出てきた
クラスの子達も
「真凜!花!卒業しても友達だよーー(泣)」
「また皆で集まって馬鹿しようね(泣)」
「真凜ー花ー!大好き(泣)」
全員が泣いている
と、その時
私は泣いている目を制服の袖で拭きながら先生のもとまで行った
先生はニヤニヤしながら言ってきた
☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆
あの日、涼介に
と言われた
私は嬉しくて、迷わず
そう返事をした…のに
涼介は驚いている
涼介は腕でまた顔を隠すようにした
顔が赤い
『大丈夫なの?』と聞こうとしたが、私は涼介に抱き締められた
私はびっくりしたが、涼介の背中に腕を回した
☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆
その日から私は涼介の婚約者となった
新聞記者は来る、報道陣は学校の前で待ってる
涼介が目覚ましテレビで言ってからは大変だった
最近は周りも静かになっていた…
が、担任の先生だけ違う
ガラッ
教室のドアが開いた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!