結局、掃除が終わった後ころん先輩は1人で帰ってしまった
『別にいいんだけどさー』
少しだけ一緒に帰ってくれるかなぁって思うよね
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次の日
「…今時こんなのやる人いるんだ…」
学校へ行くと机にいかにもな落書きがしてあった
私は悲しみを通り越して呆れてしまった
きっと、花音ファンか生徒会ファンの嫌がらせだろう
「あなた!どうしたの〜?」
花音が近づいてくる
机を見て花音は目を見開いた
「っ!!なんでこんな酷いことを…!!」
口元に手をやり、花音は驚きの声をあげた
それからあなた大丈夫?と心配してくれていた
その姿に表面上は感謝しつつも私は
犯人が分かっていた
なにかやましいことがあるときに口元を覆う癖
ずっと治ってないんだね
花音
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。