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第3話

3.少数派
趣味なし 特技なし

みんなから認められるような取り柄もないし何かに一生懸命に熱中したことなんてない

放課後、そんな僕が違和感なくいられる場所なんてあるのだろうかという疑問がふと浮かんだ

できれば、いや、絶対に静寂であることが条件であるべきだろう
少しの間、廊下の隅に突っ立ったまま考えた




「図書室だ」


図書室の前まで来て、入学してから半年も経っているのに僕はまだここに訪れていなかったことに気付いた

扉を開く直前、なぜだか分からない淡い期待を、普段、無感情の僕が胸に抱いていることに自分で驚いた



でも、そこには想像以上に静寂に包まれた、物音1つしない薄暗い部屋があった




「誰もいないか……」

今更ながら、あいつらは放課後に図書室で静かに過ごすなんてことしないだろうなということに僕は気づく

でも、それでもいい
むしろ、その方が断然いい
一人なら自分の世界に入り込むことができる家にも帰りたくないからこれからここで過ごすのが最適かもしれない

安心感が一気に押し寄せてきて、大きく伸びをした


パタン

ずっしりとした何かが床に一直線に落ちたような音がした


「誰かいる、のか?」










「あっすみません!音を立ててしまって」










確かにそこには人間がちゃんといた

少数派だけど









少し、ほんの少しだけ嬉しくなった自分がいた気がした

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ñon🌙
ñon🌙
こんにちは🌙未熟者ですがよろしくお願いします ・第20回プリコン作品 「冷えた心に温もりを」引き続き連載中 ・お題チャレンジ中の作品 「私、タピオカに興味ないので」連載中 ・第21回プリコン参加中 「次、生まれ変わるときは たった1人の存在に」 主にプリコンとお題チャレンジに沿った作品制作をすると思われます 更新速度は、あまりいいとは言えませんが、読んで頂けると嬉しいです(*>_<*)ノ
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