第15話

チベスナと妹と片割れの夜④
602
2022/10/13 04:50
お兄ちゃんと治くんの反対を押し切り、私がリビングのソファーで寝ることになった。

治くんには私の部屋で我慢してもらう。
you
you
別に私こうやって寝たことあるから平気
角名倫太郎
角名倫太郎
…体痛かったりして寝れなかったら俺の部屋来てね
you
you
過保護か
おやすみ、と二人は電気を消して寝静まった。

兄以外の人がひとつ屋根の下で寝ていると思うと不思議な感覚で、あまり寝付けなかった。
























パチ。

キッチンの方の電気が付いた気がしてぼんやりと目を開ける。

お母さんが帰ってきたのかもしれない。
you
you
ん、んん、
おかえり、と言いたいのに寝ぼけた舌っ足らずな声しか出せない。寝起きの人間ほど雑魚な種族はいないのだ。
宮治
宮治
体、痛ない?
you
you
いた、ない……
ほとんど開いていないであろう目はそのままに、ふるふると首を横に振る。

目の前の人はくすくすと笑った。そこで気づいた。あ、これお母さんじゃない。
宮治
宮治
メッチャ寝ぼけてるやん
you
you
治くん、だった
可愛かったから許すわ、とさらっと私の寝癖を撫でながら治くんはまた笑った。

イケメンすぎてしんだ。
宮治
宮治
起こしてごめんな、水飲んでもええ?
you
you
…好きなだけどうぞ…あ、私も飲む
立ち上がろうとして体が傾く。慌てて彼が支えてくれた。間一髪。

治くんは顔に手を当てて大きくため息を吐いた。呆れられてしまった。すみませんなんか。お恥ずかしい。

宮治
宮治
……ゆるゆるで可愛い……
ドバババババ
宮治
宮治
あなたちゃん、注ぎすぎ注ぎすぎ

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