牛「美紗乃、大丈夫だったか?」
あなた「はい!何もされなかったので!!」
廊下を歩きながら牛島先輩が聞いてくる。
まぁ、されそうになったけど()
牛「美紗乃は危なっかしいな」
あなた「そうですか?あ、あと牛島先輩、私のことはあなたって呼んでください。」
牛「あなた…?」
あなた「はい!なんですか?」((ニコニコ
牛「!あなたは可愛いな。」
あなた「ふへ…?///」
今まで可愛いと言われたことは何度もあった。でもそれはお世辞とかの部類だと思ってる所があって、いつも適当に流してたし、恥ずかしくもならなかった。
でも、牛島先輩はからかう様な事は決してしないし、素直に物事を言う人なのでこの時はほんとに恥ずかしかった
牛「…すまん…つい」
あなた「だ、大丈夫ですッ…!!」
思わず下を向いて答える。
あなた「う、牛島さんはお風呂入ったんですか?!」
牛「いや、まだだ、マネージャーが入ったあとは梟谷だからな、その次に白鳥沢だ。」
あなた「そ、そうなんですねッ…」
シーーン
あなた(あ、あんなところを見られた後、名前呼びになって…気まづいッ!!)
牛「あなたは…」
あなた「は、はひっ!」
牛「フッ… 緊張しなくて大丈夫だ。」
そう言って牛島先輩は優しく微笑んでくれた。
牛「他の部員から、何かされたか?」
あなた「合宿中は、特に何も…」
牛「そうか、それなら良かった。」
あなた「皆さんに…私、なにかしてしまいましたかね…?」
ずっと疑問に思ったことを聞いてみる。
入りたての仮入部の時は皆さんとても優しく接してくれた、それなのに…入部してから何故か扱いが酷くなってしまった気がする…。
牛「…何もしていない。」
牛島先輩はどこか遠くを見るような目でそう言った。
あなた「じゃあ…なんで…」
牛「皆、あなたのことを好いているのだろう。だからじゃないか?」
あなた「え…?」
牛「恥ずかしがっているのだと思うぞ。」
そう言った牛島先輩はフフッと小さく笑っていた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!