あなた「及川さん、あの。」
及「何かな?」
あなた「私そんな大怪我じゃないです」
消毒をめちゃくちゃされ、包帯で膝をぐるぐる巻きにされる。
及「何言ってるの?!あなたちゃんの綺麗な足にバイ菌が入ったら...俺、もうッ...!!」
あなた「え、必死すぎません?」
今にも泣きそうになる及川さんに少し引く
まぁ、それでも心配してくれたんだな、と思いとりあえず「ありがとうございます。」とだけ伝えた。
及「え、あなたちゃんからお礼を言って貰える日が来るなんて...」
あなた「私をなんだと思ってます?!」
及「俺にだけめちゃくちゃ冷たい超絶美人で可愛い後輩。」
あなた「具体的すぎて引きます。」
少し笑いを含みながら言うと「笑ってくれてよかった。」と及川さんも笑ってくれる。
あなた「...もう私行きます!仕事もあるんで!!
手当ありがとうございました!!」
ガタッ!!と、座っていた丸椅子から立ち、急いで白鳥沢のみんながいる所へ行った。
〜〜
あなた(ほんとなんなの...?!顔面の良さここぞとばかりに使ってくるじゃん!!)
心の中で文句を吐きながら心を落ち着かせる。
五「あなた〜!!」
あなた「つーちゃん!」
深呼吸をしてから前を見ると手を振りながらこちらへ走ってくるつーちゃんが居た。
あなた(癒し!)
そのままぎゅ!と抱きつくとぎゅ〜と抱き返してくれた。
五「どうかしたの?」
あなた「転んじゃって及川さんに手当してもらったんだけどあの人やばいよ!メンヘラ製造機だよ!!」
五「待って。」
えーん!とつーちゃんの胸板に頭を押し付けていたところ、静止をかけられ はて? と顔を上げる。
五「転んだ?」
あなた「転んだ!」
五「怪我は?」
あなた「少しだけ」
五「見せなさい。」
あなた「膝だけど...」
半ズボンを少しめくり、膝を見せると顔を青白くしだす。
あなた「って言ってもこの手当少し大袈裟だよね〜包帯なんて巻かなくてもi((」
五「何やってるの?!待て、どこで転んだ?!転ばされたの?!ねぇどっち!!!!」
あなた「勢いがすごいな。体育館の段差に躓いただけだって〜」
へらりと笑っていえば「笑い事じゃない!!」と少し叱られた。
五「待ってね、その段差を無くす工事をしよう。そうしよう。そうすれば転ばないよね?あなたが怪我しなくて済むよね。」
あなた「思考怖。大したことないって言ってるじゃん!大丈夫大丈夫!!」
手をヒラヒラさせて否定すると「とりあえず牛島さんに報告を...」なんて言って抱き上げられた。
あなた「降ろして?!」
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!