翌朝の教室。
へぇ。ついに付き合ったのか
う、うん
えへへ、ってまたこの笑い方が出てきた。どうにかならないかな。
ったく、鈍感と鈍感ってこうもめんどくせぇのか。明らかに両片想いなのがどっちも気付かねぇとか
……え!?郁人、仁菜の気持ちにも気付いて……!?
当たり前だろ。だからフード脱いだら分かるっつったじゃねぇか
え
あいつがモテ始める凛雨見てヤキモチ妬くのなんか目に見えてるし
……あれそういう意味だったの!?
全然分からなかった……。ただ暗にフード脱げって言ってるだけかと。
お前に告白してきた女子も大方気付いてたんじゃねぇの。私のせいで余計に勘違いさせちゃったかもって言ってたぞ
!?
あぁ、俺は通りすがっただけな
即座に付け足されて、思わず前のめりになっていた体勢を戻す。
び、びっくりした……。郁人が代わりに慰めてくれたのかと思った。
まぁ、よかったな。両想いおめでとう
頬杖をついた手の上で、郁人が温かく微笑む。
……うん。郁人のおかげだよ。ありがとう
深い感謝を込めて笑うと、呆れたような顔をされる。
何言ってんだよ。お前は元々強いところあったよ
え?
あいつのためならって、なんでもやってたろ。好きな奴のために頑張れる強さがあって、誰もを思いやれる優しさもあったからだよ。凛雨
他の誰でもない“僕”だと言うように、郁人は最後に僕の名前を呼んだ。
……そうかな
そうだよ
そっか。ふふ
嬉しくて笑ってしまう僕を前に、郁人が呆れ半分の顔で笑みを浮かべた。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。