#妙シリアス
#死ネタ
※Part2のENDで終わりです!
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じんたんは俺の前から姿を消した。
原因は
ドシッ…
俺が道路を飛び出したからだった。
すぐに病院に連れて行ったが
もう遅かった。
それから数ヶ月が立ち、
俺はいつも通り、何事も無かったかのように
スカイピースを続けている。
なにがあっても笑顔を絶やさない。
これをモットーに。
でも、もうそれが限界になり…
なんて呟いた。
誰に向かってでもない。
ただ1人の空間で。
荷物を全部まとめスカイハウスを出た。
ふと思い出した忘れ物。
それはじんたんとのツーショット写真。
その写真は
じんたんと俺は満面の笑み。
この時はみやも一緒に遊んでて、
俺たちの笑顔がすごくいい表情だからと言って
撮ってくれた写真。
その写真を見てじんたんのことを思い出してしまった。
もう二度と会えない存在。
そう思うと涙が止まらなくなった。
じんたんとの動画は俺にとって思い出みたいなもの。
そんな思い出がじんたんがいなくなってから
思い出じゃなくただの"営業"になっていた。
写真が入っている額のガラスは
俺の涙で包まれていた。
なんで俺を置いて行くんだよ…
なんで俺の相方が死んじゃうんだよ…
そんな言葉が零れ落ちた。
何度も自分を攻め続けて、
自分で自分の心を傷つけて、
なにか現象が起こる訳でもないのに
会いたい会いたいの言葉が
喉の奥からたくさん出てきて。
『…こ……いる…よ…』
『……あっ……るよ…』
泣き崩れる自分の声と。
外から聞こえる人の声。
じんたんが目の前にいるわけないのに
大好きと言葉を届ける。
…え…今…俺もって……?
え………?誰…?
もしかして……
幻…?
それとも…
本物…?
俺はじんたんに抱きついた。
今までの暗い気持ちを全て捨て。
じんたんは徐々に消え始めていた。
さっきまで触れられたのに、
今はもう手を重ねることすらできない。
じんたんは笑顔を残し、
光となって
消えた。
俺の事が心配で
ずっと成仏できなかったのかな、
心配かけてごめんね。
俺、じんたんがいなくてもYouTube
頑張るよ。
俺の隣にはいないけど、
俺の心の中でずっと見守られてる気がするから。
そして、
Part2__END.
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。