第15話

昔は
1,895
2021/02/28 02:11
you
you
…っ!!
私は走って大隊長の前へと行き、手を大きく開いた。
you
you
やめて、紅丸!!
新門 紅丸
…!!
新門 紅丸
…お前は変わっちまったのか。
新門 紅丸
…そこをどけ、あなた。
相模屋 紺炉
若、やめろ!
新門 紅丸
…止めるな紺炉。お前らはこいつらが勘太郎を焔ビトにしたって知ってるのか?
相模屋 紺炉
そんな馬鹿な…一体どういうことですか。
you
you
貴方の見間違いよ。こんなことをする人達じゃないわ!
新門 紅丸
そこをどけ。さもないとお前も焼き殺す。
you
you
…いいわよ。全部受け止めるから。
秋樽 桜備
あなた、やめろ!
新門 紅丸
…そうか、なら分かった。
新門 紅丸
居合手刀、七ノ型…"日輪"。
うっ…間近で見ると迫力が…。

全部受け止めれるかな…。
秋樽 桜備
…見間違いだと何度言ったら分かるんだ!
新門 紅丸
くらえ!!
you
you
…っ!
新門 紅丸
!?
相模屋 紺炉
……。
新門 紅丸
…焜炉!はなせ!!
そのとき焜炉さんが紅丸の腕を掴み、能力を止めた。
新門 紅丸
馬鹿野郎!なに発火能力を使ってる!?
you
you
…早く冷却布を!!
秋樽 桜備
…灰病__大丈夫ですか!?
新門 紅丸
近寄るんじゃねェ!!
相模屋 紺炉
若!
相模屋 紺炉
いったん、第8の言い分を聞いてやったらどうですかい?




第8が協力して勘太郎を焔ビトにした……。

紅丸は裏路地で大隊長と中隊長がその話をしていたのを聞いたらしい。

でも大隊長と中隊長は、その頃町の雑貨屋で買い出しをしていたとのこと。

謎が深まるばかりだ。なぜこのような状況になっているのか…。
新門 紅丸
…紺炉に免じて今は勘弁しといてやる。
新門 紅丸
町の人間に話を聞いてくる。疑いが晴れるまで浅草を離れるなよ。
you
you
………。
私も行こう。誤解を解かないと…。
you
you
…少し、私も外へ行ってきます。









私が12歳の頃だったかな。
それは寒い日だった。
you (幼少期)
…っ。(寒い…。)
you (幼少期)
(何とかここまで来れたけど、このままじゃ死んでしまう…。)
新門紅丸 (幼少期)
…お前、なにしてんだ?
you (幼少期)
…!
you (幼少期)
誰……?
新門紅丸 (幼少期)
俺は新門紅丸だ。
you (幼少期)
 私は火波あなた…。
新門紅丸 (幼少期)
…よく分からねぇが、そこにいれば寒いだろ?うち来るか?
"紅"はこの時、手を差し伸べてくれた。もし彼に会っていなかったら、きっと私は死んでいた。

私は帰る家がなく、紅の家で暮らす事になった。
紅は口が悪いけどその分優しくて、何かと気にかけてくれた。

紺炉さんや浅草の人達もみんな優しくて、心が温まっていた。






.
新門紅丸 (幼少期)
あなたは第三世代と第二世代の能力が使えるのか?
you (幼少期)
…使えるよ。でも、使いたくない。
新門紅丸 (幼少期)
それはなんでだ?
you (幼少期)
私は化け物だから。発火能力だけじゃなくて、体までおかしいんだよ?
you (幼少期)
守りたい人も守れないし…本当は生きてる意味なんてないよ…。
新門紅丸 (幼少期)
そんな事言うな、この阿呆。
you (幼少期)
なっ…誰が阿呆よ!
新門紅丸 (幼少期)
お前はお前らしく生きとけ。俺が必ず隣にいるから。
新門紅丸 (幼少期)
そして俺達と一緒に浅草を守るぞ。お前の力は絶対に必要だからなァ。
you (幼少期)
紅……。
紅がそう言ってくれたから、私は人を守りたい。その想いが強くなった。





.



だからこそ、恩返しがしたかった。
紅や紺炉さん、そして浅草のみんなに。

私に居場所をくれた人達に…。






Next✿➥

プリ小説オーディオドラマ