第6話

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2021/09/26 04:14
ゆうたside
玄関でわーわー聞こえる。

あー、あなたまだかなー…


そわそわしながら待っていると部屋のドアが開いた。



『みんなおはよ~』


「おは…っと待って待って、何それ?」


『もーゆたまで!』


ぷいっと顔をそむけるあなた。

いやいやその服はまずいでしょ…


あむぎりの方を見ると、完全に目が脚に集中してる。

ゆうまに至ってはニヤニヤしてる。危ない。



「ちょっとあなた来て、ここ座って」


俺の隣をぽんと叩くと、ちょこちょこ寄ってきた。


「え、まじで自覚ない?」


『何の??』


不思議そうな表情で首を傾げるあなた。



…何だろ。なんか色々言いたかったんだけど、

全部飛んだわ。



「ん」



座ったまま腕を広げると、にこっと笑顔で抱きついてくるあなた。



あ「うわうわうわ!」


『ゆたやっぱいいにおい〜』



なんて可愛い事言いながら、俺の首元にすりすりと顔をよせる。


…ん、

この感触…


まさかとは思うけど、こいつ…ノーブラ?



や「ちょっと!何やってんだよ!」


ひ「いやいやいやいやいや!」


『うるさっ』


う「さっきからずっとイチャイチャしてて俺とあむ
ぎりは指くわえて見てたんだよ」


や「あなた!ゆうたから離れろコラ!」



俺とあなたを離れさせたいらしいやまとだが、

残念ながらあなたは、俺ん家の柔軟剤の匂いに弱いんだよな。


…なんか猫にマタタビやってる気分だわ。



「あなたってまじ猫みたい」


『…にゃー』


「……聞いた?」


ひ「聞こえた。ご馳走様でした。」


や「さてここでもう一度問います。
こんな可愛らしい子を一人暮らしさせれ
ますか?心配じゃないですか?」


「無理ですね許しません」


ひ「俺も反対派になったわ」


う「じゃあ僕も反対で」


あ「やっぱり心配すぎる!」


「ね、あなたはまだ実家出たら駄目」


『やだ絶対一人暮らしするもん』



ぎゅ、と俺の服をつかむあなた。
子供みたいで可愛い…


ちらっとやまとの方を見ると鬼の形相。こわ。

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