ふんわり優しい匂いの中、ぐっすりと眠っていた。
そこに大音量の目覚ましがやってきて……
や「あなた!おーきーてー!」
ひ「ちょ、ゆうたお前そこ代われよ!」
あ「抜けがけじゃーん!」
う「うわぁ〜いいなぁ〜」
…私の幸せな睡眠はもう終わっちゃったのね…。
ゆたの肩で寝ていたはずが、膝に移動してたみたい
『ゆたごめん寝ちゃってた』
ゆ「すげー幸せそうな顔してたよ」
『幸せだったもん…よいしょっ、』
や「あなたちゃあ〜ん編集してたの?偉い
ね〜~」
猫なで声を出しながらほっぺをすりすりしてくる。
ゆたと違って少し香水くさい…
あ「あなた露骨に嫌な顔してるww」
や「いやいや、これ照れ隠しだから。ね?」
ゆ「ね?じゃねーよww」
『撮影の準備してくるー…』
や「偉い!偉すぎる!100点!!」
キャーキャー言ってるやまとから離れ、
カメラのセットやテーブルにある物を片付ける。
ぼ「あなた俺よりマネージャーしてるね」
『マネージャーというより雑用?』
ぼ「雑用っていうよりやまと達の私欲に使わ
れてるような」
『あー…確かにそうかも』
まぁ、それでもありがたいんだけどね。
同窓会で皆に会って、
遅刻のしすぎで仕事クビになったって話をやまとにしたら
俺らのマネージャーしてよ!って声かけてくれたっけ…
やまとの大声で始まる撮影をカメラ外で見つめる。
皆いつも楽しそうにしてるから
見てるだけで幸せになってくる。
じっと見てるとひゅがと目が合った。
『……。』
ニコッと白い歯を見せて笑うひゅが。
可愛いよ、可愛いんだけど
あなた今撮影中でしょ…ww
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。