第51話

事実は小説よりも奇なり
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2022/02/04 08:48









































ずっと、暗い道を歩いていた。








































一本の綱みたいな、細い細い道。








































当然のことだけど、周りには誰もいなくて、何もない。








































ただ純粋に、「無」だと思った。








































ふと歩くのをやめ、上を向くと、ずーっと綱は続いてる。








































なんだか、綱を歩きたくないと思った。









































なんだか、道から外れたくなった。








































自分で自分自身を捨てたい、そう思ってしまった。








































だから、体を「無」に委ねた。








































「__________死ねよ。」









































背後から、大切な人にそう言われた気がした。








































途端、頭に痛みを感じる。









































イタイ、








































コワイ、








































もう、やめて。








































「あなた、!」









































ふと、頭上から彼の声が聞こえた気がしたんだ。








































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