第30話

幼馴染と彪太郎くん.
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2020/11/09 06:59
あなたside



こたのことを「岡﨑くん」と呼ぶようになったのはいつからだろう。


中2の夏、「もう名前で呼ばんとって」って言われた時から。
図書委員だから図書室に通いつめてるのも
岡﨑くんと言うようになったきっかけも
こたは忘れきっているだろうけど。



「うわっ、!」
『え、大丈夫~?笑笑』
『どんくさいなぁ、こたは昔から。』
図書室の本を私の目の前で落としてあわあわする彼。
ほんと。それですら愛しいくらい好きなのに。
「っ、もうええから」
ガサガサと無造作に拾ってカウンターの方に戻ってしまう。








『ね、なんであんな言い方すんの、!』
「はぁ、なんでまたおんの、」
『こたの家のお菓子美味しいもん』
「家にもあるやろ。笑」
帰ったら私服に着替えて隣のこたの家に直行。
くだらない理由なんて嘘。好きな人の家に来る口実。

でもそのくだらない理由にふわりと笑う君が好き。

「あ、あのさ、」
『ん?』
ぐいっと近づくと顔を赤くして目をそらすこたがかわいい。
私しか…知らない顔。




「今度の週末、どっか行こ、、?」




そんな誘いをデートだと勘違いするくらい自惚れてるのは

私が君の幼なじみだからだろうか。



『ねえこた、すき』
「は、っ、!?」
『だから、すき』
「いや俺を?だ、だれが」
『私が、』
『……ねえ、こたは?』
「~っっ、すき、」
消え入りそうな「すき」を聞き逃さなかった。
何年も前から私が欲しかった言葉。



『な、じゃあコタって呼んでいい、?』

もしかしたらもう許してくれるんじゃないだろうか、と。
「だめ。」
『え、えぇ、、、』
『じゃあなんて呼ぶのさ、』
「…こたろう、とか?」
『っえ!!?』
『、もう!だいすき!』


やっぱ好きだよ。こたろう。







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リクエスト第6弾!!!!!!!!!!!!!

岡﨑彪太郎×幼馴染

でした!!!!!!

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