第5話

年下彼氏の長尾くん
1,803
2020/07/31 06:54
sideあなた



「俺じゃ頼りになれへんってこと?」
『そんなこと言ってない。』
「そういうことやん。」
「こういうふうに喧嘩すんのも俺が幼稚やからやもんな。」
『そんなの誰も言ってないやん』
『ごめん、今一緒にいたくない、、』





些細なことで喧嘩して、1人で出歩く。
夜中のコンビニほど、寂しいものは無い。
喧嘩に関してはきっと
両方とも悪い。
でも家を出てきた手前すぐに帰ることは出来ない。
ダイエット中だから気は引けるけど
なにか胃に入れないと気がすまんかった。




通知を切っていたスマホを見ると
謙杜って通知が何件も入ってた。
出ようかどうか一瞬迷ったけど首を降ってスマホをしまった。




「あなた!!!!」
『え、』
「もうほんま、行くならせめて最寄りのコンビニにして」
『ごめん、、?』
「ほんま、もう帰ってこうへんかと思った、」



汗だくな謙杜はきっと何十分も走り回ってくれたんやろう。
『ごめんなさ…「ごめん、!!」
「ほんまごめん、下に見られてるって思ってて」
「…焦った、、」



完全に謝るタイミングを失った私と
謝ったけどどうしたらいいか分からんって顔の謙杜
沈黙が続いてめっちゃ気まづい。笑



「とりあえず、キスしてい?笑」
『は、!?』
『アホなん!?なんでこのタイミング!?』
「え、え、ごめん笑」
『まあでも、いいよ、?』
あんまりキスを好まない私から
許しが出たので豆鉄砲を食らったみたいな謙杜。






キスされると思って目を瞑ったのに
途中でお預けされた。
「やっぱ、家まで待っとく、笑」
『…謙杜』
「ん?」
『家帰ったら一緒にお風呂入ってあげよっか、笑』






「なんで上から目線なん。むかつく。」






強引に腕を引っ張られて唇が合わさる。
「ほらもう、あなたのせいで我慢できひんかったやんか。」
『な、なんなん!?』
「お風呂は一緒に入ってもらうから。」







強引な謙杜も好きだと思ってしまってる自分に
腹が立つのに、家に帰ってからを楽しみにしてる。


" 年下のくせに "


なんて言葉は飲み込んだ。

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