第4話

遠距離と大吾くん
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2020/07/31 05:28
sideあなた



大ちゃんは去年の秋からお仕事で東京にいる。
遠距離は寂しいけど
頑張って待ってるね。なんて言っていたのは
去年の12月くらいまでやった。



『寂しい、大ちゃん、、』



一言呟いた途端ぶわっと不安が込み上げる。
同時に携帯が鳴った。




『大ちゃん、!?』
「あー、あなた!良かった出てくれて。」
『うん、』
「…そろそろ寂しくて泣いとるかなって。笑」
当たり。大正解。
『っそんなことない笑笑』
『大ちゃんいなくても上手くやってるで~』
「それは逆に寂しい笑笑」
『、?大ちゃん外にいる?』
電話越しの籠った声は
外にいるときの電話のそれやった。
「あー、ちょっとビデオ電話にできる?」
『え、うん、、』







切り替わった瞬間映る大ちゃんの顔。
「俺、日曜日そっち行けるで」
『え!ほんと、!?!?』
あんまり喜んだらいけないかなと思ったけど
どうしても抑えられなかった。
「も~ほんま寂しい、心折れそう~」
『ええっ、なんで大ちゃんが泣くの笑笑』
「寂しい~~、」
『泣くのは彼女でしょ。バカ大吾。』
「久しぶりやな、大吾呼び笑」
「元気なってよかった、」
「また日曜日近くなったら連絡するな~」
『うん、うん、』
「じゃあ切るな、」
『大ちゃ…大吾、!』
「ん?」
『好き、用事なくても電話して、?』
「なにそれかわいい、」
まだ繋がってるビデオ電話越しで
頭を搔く大ちゃん。
照れてるときの癖。見たのは久しぶり。




ぶちっ、
『え、、』
突然切れたビデオ。でもまだ電話は繋がってる、?
『だ、大吾、??』








「……俺も、愛してんで。」












そのまま切れてしまった電話。
沈黙が長いと感じたのはきっと私だけじゃない。










幸せを噛み締めて、明日も頑張ろって呟いた私は
きっと単純で大吾に溺れてる。

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