そうあるまが言うと、ドアは開いた。
ドアの先には、羊の鍵とまた1枚の紙が置かれていた。
鍵と紙を手に取ると、部屋の外で鍵が開く音がする。
【中央の部屋の説明】
・あるもの
鍵付きのケース➛全部で4つ。
鍵があれば開きそう。
大きさは"人1人入るくらい"
扉3枚➛それぞれ、A・B・Cと書かれている。
ふじみや・あるまはAから出てきた。
そうあるまは問いかけてみるが、ふと気がつくとゲスペンと呼ばれたぬいぐるみの姿は無い。
ボソッと口にした言葉に、俺はそっと返答する。
『可愛い俺の操り人形だよ』
その声が、誰かの耳に届くことは無い。
--------------------------------------------------------------------------------------------------
〖 必 死 に 手 を 伸 ば す。 〗
【 辛 い .. 苦 し い ... 】
〖 誰 か .. 誰 か ... 〗
【 く る .. し ... い ... 】
〖 薄 れ ゆ く 意 識 の 中 、誰 か が 私 の 手 を 掴 み 、 〗
【 助 ... け ... 】
〖 ─ 引 い て く れ た 。 〗
【 誰 か が 俺 を 呼 ん で い る 。 】
〖 暫 く し て 、 〗
【 ふ と し た 瞬 間 、 】 意 識 が 戻 る 。
私たち
俺たちは 生キてイ�。
--------------------------------------------------------------------------------------------------
『 絶 望 っ て な ー ん だ 』
その言葉だけが、ずっと脳裏にこびりついて離れなかった。
俺たちは選ばれた。
私たちは選ばれてしまった。
全ては、『絶望の種』
¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯¯pǝnuıʇuoɔ ǝq oꓕ?
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!