第2話

お兄ちゃんの後輩
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2018/03/01 03:58
今日も私は、いつもと変わらず1人だった。

1人には慣れてるから、悲しくもなんともないけど…
家に帰ると、私はパンダのぬいぐるみを見つめる。

私が小さい頃からずっと一緒にいるこの子の名前は「パニー」ちゃん。

パニーちゃんを買ってもらってから、私はパンダが大好きになった。

かわいくて、かわいくて、集めまくった結果、部屋中パンダだらけ。
たくみ
お邪魔しまーす!
優(兄)
どうぞ、上がって。
お兄ちゃんが帰ってきたみたい。
誰かな?

お兄ちゃんはやっぱり友達がいて、人気者なんだな。

会いたくないから、部屋から出ないようにしよう。
優(兄)
はづき、ただいま。
お茶入れるから、一緒にどう?
ドアの向こうからお兄ちゃんが言う。
はづき
あ、私はいいや。
ありがと!
優(兄)
そっかー。OK!
たくみ
先輩って、妹さんいたんですね!
向こうから聞こえてくる話し声。

私のこと話してる~!!!!
やめて~!!
優(兄)
あ、知らない?
同じ学校なんだけどな。笑
たくみ
へー、そうなんですか!
先輩の妹さんなら、絶対美人っすね!
はぁ。

だから嫌なんだ。

お兄ちゃんの妹だからって期待される。

私はみんなが期待してるような人間じゃないのに。
たくみ
あの!
ん?えっ??私???
はづき
は、はい…
たくみ
名前なんて言うの?
はづき
は、はづきです!!
たくみ
えー、なんかめっちゃ緊張してるじゃん!
俺、1年だから大丈夫だよ。笑
優(兄)
ごめん、このくらいにしてやって。
お兄ちゃんは、私が人と話すのが苦手だって分かってるからそう言ってくれたんだよね。

妹の私でも、やっぱり尊敬する。
たくみ
えー、顔見たかったなー。
でも、高校に入ってから初めて話しかけられたかも。

実は少し嬉しかった。
その日の夜。
はづき
今日来てたの誰?
優(兄)
部活の後輩。
サッカーのこと教えて欲しいって言って来たんだよ。
ほら、俺もうすぐ卒業だから。
はづき
そうなんだ。
お兄ちゃんは頼りにされててすごいね。
優(兄)
はづきも少しは自信持っていいんだよ?
はづき
無理だよ。笑
優(兄)
そう思ってるから無理になるんだよ。
プラス思考、プラス思考!!
はづき
うん…
気のないような返事をしてしまった。
優(兄)
たくみ、また来るかも。
向上心高いよな。
そう言ってお兄ちゃんは部屋に入っていった。

その、たくみっていう人、フレンドリーなのかただの女好きなのか分かんないけど、なんかああいうキャラ苦手かも…

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