お兄ちゃんが卒業したから、学校で会えないってことで、たくみくんはよく家に来るようになった。
だから私も、たくみくんとなら少し話せるようになった。
私が友達にお茶を出す日が来るなんて。
友達ができたことが幸せすぎる…。
やばい!
私、何言ってるんだ。
たくみくんは、くすくす笑ってる。
なんか、勘違いされてたらやだな…。笑
私は部屋に入った。
なんか、楽しいな。
友達って、こんな感じなんだな。
最近、たくみくんと仲良くなって、今までよりずっと、毎日が楽しい。
勝手に友達って思っちゃってるけど、迷惑じゃないかな?
でも、友達と呼ばせてほしい。
大袈裟に言えば、「人生で初めての友達」。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。