若葉side
お兄ちゃんがシルクを殺す前に止めることが出来て本当によかった。私の大切な家族と初恋の人を救えて…
私は天国で見守る事しか出来ないけどきっと大丈夫だよね!フイッシャーズはどんな壁でも乗り越えられるから!
もしも生まれ変われるならばその時は一緒に……
お兄ちゃんがくれた蝶の髪飾り少しかけているけど大切な物…お兄ちゃんと一緒に過ごせた証……
ずっと見守ってるよ…大好きなお兄ちゃん…お兄ちゃんの大切な仲間達そして私の初恋の人…
私はそう言って天国から彼らを見ていた
2年後
ぺけたんside
今日は若葉の命日だ、今回はメンバーみんなで若葉のお墓参りに来ている。
花を供え、ロウソクをつけ、線香をたいてお参りをする
あれから俺たちはたくさん話し合い二度とこんなことが起きないように全員で約束をした。大切な家族の為にあの時死のうとしていた俺も前を向いて生きようと思った。それが若葉の願いだから…
俺は日記をそこに置く。
俺たちはお参りをした後、マサイの家に向かった
一匹の蝶が俺たちを横切る。
振り返った瞬間に暖かい風が吹く。
その風は俺たちを優しく包み込むようだった。
俺は新たな思いを乗せみんなの所へ向かって行った
シルクside
若葉の初恋の人は俺だった
だが俺はそんな彼女を傷付けてしまった
初めて会った時、俺は彼女に一目惚れした彼女と過ごす内にもっと彼女のことを知りたいって思っていたのに……あの時、俺が彼女の話を聞いていれば
俺のこの手は彼女を傷付けてしまった手……
そして友人を傷付けてしまった手でもある。
俺はこの罪を背負い彼女の願いと約束を守る
それが俺が…いや俺たちができる罪滅ぼしだ
月明かりが指す部屋後ろを振り向くそこには誰もいない…だけど感じるそこに彼女がいる気がした
俺はそう呟き部屋を後にした。
優しい月の明かりが俺の背中を押す
俺はいつも通り編集しに行ったのだった
数時間後
俺の部屋の机に一輪の花が置かれていた。調べるとその花はスノードロップだった
花言葉は「希望」これはきっと彼女からのメッセージだと思い、小瓶に花を生けた
お前が気づかせてくれた…大切な物、俺が犯した罪…そしてこれからの未来について……
お前の分まで幸せになるからな
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!