第29話

見えてくる真実
129
2019/03/27 03:30
はじめてお城に入った時見たこともない別世界で、


しきたりとか作法とかも何もわからなくて戸惑った。
川平 美亜
川平 美亜
ミーア姫がやってたみたいに全然出来なくていつバレるか怖かったよ。
川平 美亜
川平 美亜
だからミーア姫も同じように、外の世界が別世界で、戸惑ったと思う。
川平 美亜
川平 美亜
誰も知ってる人がいない状況で頼る人も居ない中で…海人!
海人だって協力してたんでしょ?それなのになんで…
吉田 海人
吉田 海人
俺は、お前のために協力しただけで、別に向こうに協力したわけじゃないから。
吉田 海人
吉田 海人
大体、目的もなんも喋らないやつに好き好んで誰が協力するかよ。
吉田 海人
吉田 海人
美亜だけなんだよ。昔からずっと、お前の行動は危なっかしくて見てらんねんだ!
川平 美亜
川平 美亜
なっいつまでも子供扱いしないでよね!
川平 美亜
川平 美亜
とにかく姫が何を考えているのかはわからないけど、これだけはわかるの。
全部大事なものを守るためにやってるんだって!!海人だって自分の大事なもの守るでしょ?!
吉田 海人
吉田 海人
…そうだな。守るな。俺はお前を守るよ!
川平 美亜
川平 美亜
えっ?
吉田 海人
吉田 海人
行くな、美亜。
________
美波がホテルに入った頃、美咲はすでに会場へ入っていた。


遅れて会場へ入る美波だったが、映し出されたスクリーンで見たのは…
城之崎 美波
城之崎 美波
何?…夢なの?
ぎこちなくお辞儀をする美咲。



私はここにいるのに私じゃない誰かが私として紹介されてる…。
社長
私の家族を紹介します。
長女の美波です。
美波らの向かい合わせにそれを心配そうに見守るミーア。
渡月 セシル
渡月 セシル
お嬢さん、姫と同じくらいの年じゃないかな?
大きくなったなー。
湖姫 ミーア
湖姫 ミーア
お会いしたことがあるのですか?
渡月 セシル
渡月 セシル
ああ。小さい頃にね、一度会ったきりだから顔はあまり覚えてなかったけど。
渡月 セシル
渡月 セシル
あっでもそういえば・・・
湖姫 ミーア
湖姫 ミーア
なんです?
渡月 セシル
渡月 セシル
幼い頃に社長から娘は2人いたって聞いたことがあるんだ。
でもそこには1人しかいないし過去形だったのが気になってはいたけど
あの頃は僕もまだ子供だったし、社長もあれから話さなくなったから忘れていたんだけど。
渡月 セシル
渡月 セシル
5年前、2人目が生まれたと聞いて小さい頃の記憶を思い出したんだよ。
過去に何があったのかはわからないけど社長もいろいろと苦労してきたみたいだからね。
湖姫 ミーア
湖姫 ミーア
…!
渡月 セシル
渡月 セシル
そんなことより姫、彼女とお友達になってみたらどうだろう?
リリアン王国でも友人がいた方が寂しくないだろう?
湖姫 ミーア
湖姫 ミーア
えっ?えぇそれは良い考えです。是非なりたいですわ。
よかった美咲だとは気付いてないみたいね。距離があってよかったわ。


それにしてもやはり社長にはもう一人子供がいたに違いないわね。


_____
川平 美亜
川平 美亜
っただいま!
美亜ママ
…美亜?
神妙な面持ちの両親を見て不安になる美亜。
美亜ママ
早いじゃない!もう帰って来たの?
美亜パパ
おかえり!
川平 美亜
川平 美亜
うっうん、ちょっと気分悪くなって…
美亜ママ
まぁ!どこか痛いの?お腹?頭?
川平 美亜
川平 美亜
大丈夫だよお母さん!見たことない空気に飲まれちゃっただけだから。
美亜ママ
そう、それならいいけど。祝賀パーティーなんて大人ばかりでしょうしね。
美亜パパ
それにしても、美亜のそのドレスお母さんのか?
美亜ママ
そうなのよ~!似合ってるでしょ?
美亜パパ
あの頃を思い出すなぁ♪
美亜ママ
うふふ。私の若い頃にそっくりでしょー?
美亜パパ
ああ^^
美亜ママ
うふふ^^
よかった。我が家は変わらず平和だ。


久しぶりにお父さんとお母さんの顔が見れてよかった。


グー
美亜ママ
あら美亜ちゃん!お腹空いたの?
川平 美亜
川平 美亜
うん。何も食べて来なかったから。
美亜ママ
まあまあ待っててすぐ作るから。手洗って着替えてらっしゃい!
川平 美亜
川平 美亜
うん。ありがと!
久しぶりのお母さんのご飯だ。


久しぶりの私の部屋だ。
川平 美亜
川平 美亜
にしても、こんな小っちゃかったっけ?
おかしいな、ここのとこデッかい部屋にばっかいたから間隔麻痺しちゃった?
川平 美亜
川平 美亜
あれ?こんなノートあったっけ?
勉強机の隅に置かれた一冊のノート。
気になって中をめくってみるとそこには…。
川平 美亜
川平 美亜
これ…。

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